今回はカスタマイズ機能が豊富な「Classic Shell J」を紹介したい。オープンソースで開発されている「Classic Shell」を日本語化したもので、電机本舗のWebサイトで無料配布されている。
Classic Shellの特徴は、クラシックスタイル、Windows Vista/7スタイル、Windows XPの3種類のスタイルを選べることだ。インストールすると、Windows 8の起動時にモダンUIをスキップしてデスクトップ画面を表示するため、これまでのWindowsに近い環境がすぐに再現される。
インストールするときに注意したいのは、「Classic Explorer」「Classic Start Menu」「Classic IE9」「Classic Shell Update」という4つの機能がインストールされることだ。このうち「Classic Explorer」と「Classic IE9」は、エクスプローラーやInternet Explorerにツールボタンを追加するものだが、個人的には不要と感じた。スタートメニューを追加したいだけなら、インストールのカスタムオプションでインストールされないようにするとよい。もちろん、エクスプローラー、Internet Explorerも含めて、できるだけクラシカルなGUIに近づけたいときには有用な機能だ。試しに使ってみて、不要ならアンインストール、気に入ったら使い続けるとよいだろう。
インストールが完了すると最初に設定画面が表示され、スタートボタンのスタイルを選ぶ。上述の通り、スタイルは3種類用意されている。好きなスタイルを選んで「OK」をクリックすれば、インストール完了だ。デスクトップにスタートボタンが追加されて、シャットダウンやコントロールパネルなどにすばやくアクセスできるようになっている。なお、モダンUIのスタート画面を表示させるには、Shiftキーを押しながら、スタートボタンをクリックするか、Shift+Windowsキーを押す。
スタートメニューをカスタマイズする
Classic Shell Jの設定画面は、スタートボタンを右クリック→「設定」で表示する。細かくカスタマイズしたいときは、「フル設定」をクリック。「Windows 8 設定」を開くと、モダンUIをスキップするかどうかの設定や、アクティブコーナーに関する設定が表示される。アクティブコーナーは、デフォルトでスタートスクリーンが無効になっているが、「All」に変更するとチャームも表示されなくなる。
「スタートボタン」タブで「スタートボタンを有効にする」のチェックを外すことで、Classic Shell Jの使用を一時的にストップすることが可能だ。このほか、「特別項目」タブや「カスタマイズスタートメニュー」タブでは、スタートメニューに表示する項目などを自由にカスタマイズできる。
Classic Shell Jは、「通常版」と「フルストップ版」の2種類が用意されている。フルストップ版は、いわば「モダンUIを一切見たくない」という人のために用意されたバージョンだ。拡張子の関連付けを切断する機能が追加されており、ファイルをダブルクリックしたときに、モダンUI(のアプリ)が表示されるのを回避できるようになる。例えば、Windows 8のデスクトップ画面でJPEG画像をダブルクリックすると、モダンUIの「フォト」アプリが起動して画像を表示するが、従来と同じ「Windowsフォトビューアー」で開けるようになる。
Windows 8のデスクトップにスタートボタンを追加するソフトはいくつもあるが、Classic Shell Jはカスタマイズ性の高さで群を抜いている。いろいろ使ってみて、最終的にこのソフトに落ち着くという人も多いのではないだろうか。これまでのWindowsに愛着を持っている人ほど気に入るはずだ。