――主人公の平凡な高校生・池田龍馬を演じるにあたって面白いところ、悩んだところを教えてください。

台本を読むだけで「龍馬ならこうするだろうな」というイメージがぱっと浮かぶ男の子なので、「龍馬らしさ」は作りやすいです。その反面、コメディだからと言って100%振り切ってやればいいというわけではなくて、劇中で龍馬の近くによくいる若林(藤原)が大きめのリアクションを取ることが多いので、そこに流されないよう龍馬は龍馬なりのリアクションを取って、コメディでハイテンションな中でも緩急をつける意識をしています。話し合いはしていませんが、大祐を見て「なるほどそうくるのか」と、バランスを取って演じることが多いです。

――過去のインタビューで「お芝居のジャンルの中で一番難しいとも言われるコメディにもっと挑戦してみたい」と仰っていましたが、コメディの面白さや難しさについて教えてください。

コメディの良さは、スタッフさんが笑ってくれること。笑ってもらえたら本当に安心します。難しいのは、毎シーン「もう少し足してみようかな」とアイデアが浮かんじゃってお芝居が安定しないところ。龍馬を演じるにあたっての軸はあるのですが、どんどんいろんなことをやりたくなってしまうので、ぶれてないかなと心配になります。あとは、笑いをこらえるのが大変(笑)。

――細田さんも皆さんのお芝居で笑いそうになりますか。

特に池田家のシーンで笑いそうになります。お父さん役が(皆川)猿時さんで、笑いをこらえるのが大変です。頑張っても笑いそうになってしまうので、一瞬この空気から抜けようと姿勢を変えながらこらえています。

――池田家のシーンは、とてもあたたかい空気が流れていそうです。

あたたかいですね。学校と家庭、雰囲気の違う2つの場所を味わえるのが楽しいです。

――最後に、ドラマと龍馬の見どころを教えてください。

池田家という素敵な家庭環境で育ってきたからだと思うのですが、龍馬は何でも受け入れられるすごく優しい子。高校ではいろんな人と関わっていろんな影響を受けますが、それでも僕は「龍馬は龍馬」だと思っていて。大切なものは変わらないでほしいなと、密かに龍馬に対する願いを持っていますが、皆さんには変化していく龍馬も楽しんでほしいです。

今は「イケメンとはなんですか」と聞いたとき、全員から同じ回答が返って来ることはないくらい「イケメン」の定義が人それぞれのものになっていると思います。だからこそ、自分が持っている「イケメン」という言葉を一度壊してもらって、いろんなタイプのイケメンが出てくるこの作品を見て「イケメンってこういうことなのかもしれない」という答えを見つけてもらえたらうれしいです。

■細田佳央太
2001年12月12日生まれ、東京都出身。2014年、映画『もういちど 家族落語』で俳優デビュー。2019年に1,000人超えの応募者の中から抜てきされ、映画『町田くんの世界』にて映画初主演。2020年、東海テレビ『さくらの親子丼』で連続ドラマ初レギュラー出演。2021年は、TBS日曜劇場『ドラゴン桜』、MBS『ラブファントム』、日本テレビ『恋です!〜ヤンキー君と白杖ガール〜』や、映画『花束みたいな恋をした』、『子供はわかってあげない』など数々の話題作に出演した。公開待機作に『女子高生に殺されたい』がある。
テレビ朝日系ドラマ『もしも、イケメンだけの高校があったら』では、推しに投票して応援する「美南学園イケメン選抜ランキングバトル」を開催中。詳細は「もしイケランキング」で検索。Twitter・Instagram・TikTokの公式アカウントは@moshiike_ex。