CES 2020の会場となっている米ラスベガスで、Intelの次期プロセッサ「Tiger Lake」(開発コードネーム)が初公開された。

  • CPUパッケージ上に2つのダイが載った「Tiger Lake」のチップ。向かって左側の小さい方のダイはPCHだろう

    CPUパッケージ上に2つのダイが載った「Tiger Lake」のチップ。向かって左側の小さい方のダイはPCHだろう

Tiger Lakeのチップの実物が初めて披露されたほか、Tiger LakeのiGPU(統合GPU)である「Intel Xe」と、そのXeアーキテクチャがベースのdGPU(外付けGPU)である「DG1」(開発コードネーム)を組み合わせたシステム上で動いているというゲームのプレイデモも見ることができた。

  • Tiger LakeとDG1を組み合わせたシステムでゲームが動いているというデモ

デモ自体は、ゲームなどがただ「動いている」のがわかる程度のもので、具体的に性能が把握できるようなものではなかったが、IntelのGregory Bryant氏(Intel Exective Vice President and General Manager Client Computing Group)は、Tiger Lakeの性能を、前世代(現行のIce Lake世代のIntel Core)と比べて、パーセンテージで2桁の向上が実現すると説明した。また、Tiger Lakeでは、USB 3の4倍の帯域を持つThunderbolt 4をCPUに統合することも明かした。

  • Tiger Lakeのチップを初披露したGregory Bryant氏

  • 余談だが、Tiger Lakeの製造プロセスは10nmプロセスに手を加えたものであることから、10nm++なのか10nm+なのかと表し方が一部で話題になることもあるのだが、ここでは「10nm+」と記載してあった

  • Xeアーキテクチャをベースとした「DG1」。Intel初のクライアント向けディスクリートGPUと説明されていた

なお、Tiger Lakeの登場時期についての言及もあった。Tiger Lakeを搭載したノートPCなどの製品が、今年の後半には出荷開始される予定だという。

関連して、今年のCESでも、Lenovoの「ThinkPad X1 Fold」など、ディスプレイを曲げて折りたためるフォルダブルPCが発表されているが、Intelは、「Horseshoe Bend」という開発コード名でフォルダブルPCのデザインガイドをつくっていたようだ。このHorseshoe BendのCPUにはTiger Lakeが採用されるという。

  • 今年後半にはフォルダブルPCがどっと増えるのかもしれない