これら2機種は、カメラの仕組みとしてはミラーの有無が大きな違いになっています。EOS Kiss X9は一眼レフカメラであり、レンズから入った光はミラーに反射し、光学ファインダーへと導かれます。光学ファインダーを使って、リアルな被写体を見ながら撮影できることは一眼レフならではの利点です。実際の動きと表示にタイムラグはまったくなく、表示の明るさは肉眼と大きく変わりません。

いっぽう、EOS Kiss Mはミラーレスカメラであり、レンズから入った光はそのままイメージセンサーに当たって映像化され、電子ファインダーに表示されます。光学ファインダーに比べると、表示の精細感や動きの滑らかさでは見劣りしますが、色や明るさなど仕上がりの状態をリアルタイムで確認しながら撮影できることが大きなメリットになっています。

  • EOS Kiss X9(左)はボディー内部にミラーがあり、そこに光が反射して光学ファインダーへと導かれる。EOS Kiss M(右)はミラーがなく、光がイメージセンサーに直接当たる仕組みだ

  • EOS Kiss X9(左)は、ペンタダハミラーの光学ファインダーを搭載。ファインダー倍率は約0.87倍で、視野率は約95%。いっぽうのEOS Kiss M(右)は、0.39型/約236万ドットの電子ビューファインダーを搭載

光学ファインダーと電子ファインダーのどちらが使いやすいかは好みの問題であり、特に優劣はつけられません。個人的には、ポートレートやスポーツなど動きのある被写体を撮るには光学ファインダーが使いやすく、スナップや風景撮影では撮影前に仕上がり状態がわかる電子ファインダーが便利に感じます。

ちなみにEOS Kiss X9は、ライブビューに切り替えると、液晶モニターを見ながら撮影ができます。つまり、一眼レフとして光学ファインダーを見ながら撮影できるだけでなく、ミラーレスカメラの感覚でライブビュー映像を見ながらの撮影もできるというわけです。用途に応じて2方式を選べる自由度の点では、EOS Kiss X9が有利といえます。

  • 両モデルとも、背面の液晶モニターにライブビューを表示して撮影することも可能だ。液晶のスペックは、どちらも3型ワイド/約104万ドットのTFTパネル。視認性に目立った差はない