「三鷹の森ジブリ美術館」が2001年に開館して以降、三鷹は「ジブリのあるところだよね」と言われることが随分増えた。しかし、三鷹の魅力はそれだけではない。東京らしい粋な食べ歩きグルメと、まるで遠出をしたかのようなのんびり散策が楽しめる街なのだ。しかも各スポットの入場料はリーズナブル。これはもう、行ってみるしかない!

  • 三鷹はグルメも見どころも豊富!

    三鷹はグルメも見どころも豊富!

三鷹は「新宿から13分」の旅スポット!

三鷹駅は、新宿駅からJR中央総武線で約13分(中央特快利用の場合)で着いてしまうという好立地だ。それなのに、どことなくのどかなイメージを抱いている人は多いのではないだろうか。

そのイメージは間違っていない。豊かな自然がところどころにあり、その中には文化的スポットが多数点在している。現在、もっとも知られているのが井の頭公園の森林に囲まれた「三鷹の森ジブリ美術館」だが、太宰治をはじめとする文豪や著名人が住んでいた街でもあり、その足跡を臨場感たっぷりにたどることができる。少し行けば国立天文台や深大寺、大正時代の建築を活用した「星と森と絵本の家」、かつて陸軍基地だった調布飛行場などもある。

ここにあげたものの入場料は、それぞれ無料~300円、ジブリ美術館も1,000円(事前購入のみ)と、うれしくなるほどの良心的価格だ。そしてもちろん、その道中には数々のグルメも待っている。

散策の仕方を考えるために、まずは三鷹駅南口の「みたか観光案内所」を訪れたい。詳しいマップをもらえるほか、「三鷹の森サイダー」(190円)や、「太宰治ロゴ入りクッキー」(500円/9枚入り)などのお土産を手に入れることができる。

●information
みたか観光案内所
東京都三鷹市下連雀3-24-3

いたるところに文学

三鷹は、太宰治が『走れメロス』『人間失格』を含む多くの作品をここで生み出したほか、『路傍の石』の山本有三が暮らしていた。南に下った禅林寺には森鴎外の墓があり、太宰もここに眠っている。著名人では、新撰組局長の近藤勇の生誕地であり、生家跡近くに墓もある。

  • 「太宰治文学サロン」は、氏が通っていた「伊勢元酒店」の跡地。自宅から駅へ向かう途中に立ち寄り、ウイスキーの小瓶を買って懐にしのばせて出かけたという

    「太宰治文学サロン」は、氏が通っていた「伊勢元酒店」の跡地。自宅から駅へ向かう途中に立ち寄り、ウイスキーの小瓶を買って懐にしのばせて出かけたという

特に、太宰治については駅周辺にたくさんの足跡が残されている。氏がよく訪れていた酒屋の跡地には「太宰治文学サロン」が建てられ、直筆の原稿などが展示されている。また、人生を締めくくった玉川上水の入水場所とされているところや発見場所も付近にある。

  • 駅から玉川上水沿いに歩いて行くとジブリ美術館にたどり着く。川沿いの通りは「風の散歩道」と呼ばれ、並木が美しい

    駅から玉川上水沿いに歩いて行くとジブリ美術館にたどり着く。川沿いの通りは「風の散歩道」と呼ばれ、並木が美しい

  • 風の散歩道の途中、気を付けないと見逃してしまうようなところに大きな石が置いてある

    風の散歩道の途中、気を付けないと見逃してしまうようなところに大きな石が置いてある。ここが太宰の入水場所とされているが、そうとは書かれていない。石は、太宰の故郷である青森県金木町産の玉鹿石(ぎょっかせき)とのこと

山本有三記念館も風の散歩道沿いにある。洋風建築の邸宅を記念館にしたもので、太宰治文学サロンのボランティアガイドさんによると「邸宅の庭園もゆっくり過ごせる」とのこと。残念ながら改修工事中のため、2018年3月下旬まで休館。現在は、建物の外観も見ることができない。

三鷹の絶品たい焼き、目印は「太宰の記念碑」!

駅前から続く中央通りには、文学に関するモニュメントが4つほど建てられている。そのひとつである「本のレリーフ」を目指して進んでもらいたい。その目の前にあるのが、三鷹で「絶品!」と評判のたい焼きを販売する「甘味処たかね」だ。

  • 「甘味処たかね」の目印は、太宰作品『斜陽』の一節が書かれた「本のレリーフ」

    「甘味処たかね」の目印は、太宰作品『斜陽』の一節が書かれた「本のレリーフ」

  • お店の前は途切れることのない行列が!

    お店の前は途切れることのない行列が!

たい焼きは1匹200円。1匹ずつ手で焼き上げる一丁焼きで、数量限定。早めに行かなければ売り切れてしまうこともあるという。店頭で購入するほか、「日本茶喫茶室」でたい焼きをお茶とともに食べることもできる。

筆者としては、ぜひ喫茶室に入ってみてもらいたい。ほのかな照明の店内は、外国の古い映画館のイスや、彫刻が施された教会の長イスなどが配置されている。それらは世界各地から集めたアンティークとのことだ。

お茶も、茶葉はもとより、急須や茶碗などにもかなりのこだわりがあるらしい。それらと一緒に置かれたたい焼きは、大変立派に見える。

  • 「たい焼き」(200円)。喫茶室での「お茶とたい焼きのセット」は1,000円。銘茶2種類のうちひとつを選ぶことができる

    「たい焼き」(200円)。喫茶室での「お茶とたい焼きのセット」は1,000円。銘茶2種類のうちひとつを選ぶことができる

  • 「いちご大福」(300円)。大きないちごが入っていてジューシー

    「いちご大福」(300円)。大きないちごが入っていてジューシー

●information
甘味処たかね
東京都三鷹市下連雀3-32-6

続いては、とってもリーズナブルなのにこだわりが詰まったパン屋を紹介しよう。