じっくり時間をかけて揚げる「手揚食感」

プライドポテトについては、シリーズ1作目よりもさらにこだわりを強め、「手揚食感」というコンセプトを付け加えた。手作業でじっくりと丁寧に揚げられていた、創業当時のポテトチップスのような食感を目指したという。

マーケティング本部の柴田部長

湖池屋マーケティング本部の柴田大祐部長は、「普通のポテトチップスでは、揚げる前にでんぷんを落とすためにお湯で洗います。これに対してプライドポテトは、軽くサッと洗って高温で揚げる。そして今回の『手揚食感』は、洗わずに高温→低温→中温と火加減を変えながら、じっくり時間をかけて揚げます」と製造工程の違いを説明する。

実際に味わってみたところ、パリッとしていながらもっちりとした歯ごたえもあり、かむごとにじゃがいもそのものの味が感じられた。味つけも、素材をいかすため薄味に仕上げてある。ポテトチップスシリーズと食べ比べてみると、「手揚食感」のほうは、より大人のテイストといったところだろうか。

日本産100%をより強く訴求

そのほか、創業55周年を機に、ポテトチップスシリーズもリニューアルした。「日本産100%」を訴求するパッケージデザインに変えたほか、「うま塩」「サラダ」の2フレーバーをシリーズに加えている。

ポテトチップスシリーズもリニューアル

このことからもわかるように、ポテトチップス市場で湖池屋が強みとしているのが、創業以来の「日本産じゃがいも100%」へのこだわりだ。基本となるじゃがいもという素材を大切にしているからこそ、調理法やフレーバーへのこだわりもいきてくると言える。

同社の調査によると、消費者の88%が国産食材へのニーズを抱いており、さらに3分の2は、割高であっても国産を選ぶという。同社では今後、この88%にターゲットを絞り、「じゃがいも本来の素材の味を引き立てる」と「料理のようなおいしさの追求」を2本柱に、新商品を投入していく予定だ。

プライドポテトシリーズでは、11月に「インペリアルコンソメ」を発売予定。和牛、伊勢海老、国産帆立といった高級食材や香味野菜、白ワインでスープをとるなど、「ホテルのレストランのコンソメ」の味を目指すという。また他のシリーズについても、「スコーン」の高級ラインである「スゴーン」が好調。さらに、9月25日には「カラムーチョ」「すっぱムーチョ」の高級版として「カラムー超 濃厚ビーフ煮込みXO醤仕立て」「すっぱムー超 トリュフ香る帆立のカルパッチョ」を発売予定だ。