日本国内の優れた鉄道旅行を審査・表彰する「鉄旅オブザイヤー2016」の結果発表と授賞式が25日に鉄道博物館(埼玉県さいたま市)で開催され、道南いさりび鉄道の観光列車を活用した旅行企画がグランプリを受賞した。

道南いさりび鉄道「ながまれ海峡号」(通常は「ながまれ号」の名称で定期列車として運用)

グランプリに輝いたのは、日本旅行の旅行商品「赤い風船 観光列車 ながまれ海峡号に乗ろう」。「ながまれ海峡号」は、昨年3月の北海道新幹線開業と同時に開業した道南いさりび鉄道が運行する観光列車。旅行商品の企画にあたっては、観光列車の企画から商品造成、サービス提供まですべて日本旅行が行い、「日本初の旅行会社がプロデュースする観光列車」として話題となった。

「ながまれ海峡号に乗ろう」ツアーは、函館~木古内間を往復する「ながまれ海峡号」の車窓から津軽海峡の景色や漁り火を眺めるとともに、木古内駅や途中駅で地元の人とふれ合いながら地元の食材を活かしたグルメを味わう内容。審査員からは、「スタッフみんなで頭をひねって考えた、愛のこもった作品と感じました」「今回の成功が、他の第三セクター鉄道にとっても模範事例となることを期待しています」など、熱意のこもった企画力や地域一丸となった取組みの成功事例としての高評価が集まった。

その他の各賞は、準グランプリが「長崎・雲仙仁田峠ミヤマキリシマと『幸せの黄色い王国』福袋付きカーネション列車と島原半島7大ご当地グルメ食べ比べ」(読売旅行)、審査員特別賞が「貸切新幹線で行く 元気に! 九州 鹿児島」(西鉄旅行)など。