5位 秋月城(福岡県) - 九州では有名な紅葉スポット

秋月城(福岡県)。写真提供: あさくら観光協会

全国的には有名な城郭ではなく、天守などの遺構も少ないが、九州ではよく知られた紅葉スポット。大手門であったという黒門周辺は、晩秋になると約20本のカエデが赤く染め上がり、あでやかな景色が眼前に広がる。江戸時代、福岡藩黒田家の支藩だった秋月は、「筑前の小京都」と呼ばれるほど栄えた。周囲の山々も美しく染まるので、秋にゆったりと散歩をしたい。

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紅葉の見頃: 11月下旬~12月上旬
アクセス: 甘木バスセンターよりバス「郷土館前」下車
住所: 福岡県朝倉市秋月野鳥

4位 上田城(長野県) - 秋祭りも楽しいドラマ『真田丸』の舞台

上田城(長野県)。写真提供: 上田市商工観光部

2016年のNHK大河ドラマ『真田丸』の舞台となった真田家の居城。ドラマ効果で、例年の2倍以上の観光客が訪れたという。秋には真紅の紅葉や黄色いイチョウなどによって彩られる。11月3日~6日には鉄砲隊の演武やおもてなし武将隊のステージなどが楽しい「上田城紅葉まつり」が開催。真田イヤーの思い出づくりに、秋の上田城を訪れてみては。

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紅葉の見頃: 10月下旬~11月中旬
アクセス: JR上田駅から徒歩約15分
住所: 長野県上田市二の丸

3位 備中松山城(岡山県) - 紅葉に染まった野趣あふれる山城

備中松山城(岡山県)

現存天守では日本最高峰の地に建つ備中松山城。山頂に築かれた城であるだけに、その紅葉もまた見事だ。本丸に立つ紅葉の大木が有名で、小ぶりで質実剛健な天守と紅色に染まる木々とのコントラストが美しい。また、備中松山城というと地形沿って高く積まれた石垣が見どころだが、高石垣と紅葉が織りなす雄大な光景は、悠久の歴史を感じさせてくれる。

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紅葉の見頃: 11月上旬~11月中旬
アクセス: JR備中高梁駅からタクシー、ういご峠から直行バス
住所: 岡山県高梁市内山下

2位 郡上八幡城(岐阜県) - 司馬遼太郎が「日本一」と讃えた光景

郡上八幡城(岐阜県)

岐阜県の八幡山山頂にそびえる郡上八幡城は、国民作家・司馬遼太郎が「日本一美しい山城」と称賛したことでもしられる。その美しさの理由のひとつが紅葉。城内には100本ものカエデが生え、秋の深まりとともに、城内一帯を染め上げる。城内のもみじ庭園と天守を照らし出すライトアップも必見だ(11月8日~17日まで)。

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紅葉の見頃: 11月上旬~11月下旬
アクセス: 長良川鉄道・郡上八幡駅からバスで「城下町プラザ」下車
住所: 岐阜県郡上市八幡町

1位 彦根城(滋賀県) - 紅く染まる大名庭園から見上げる国宝天守

彦根城(滋賀県)

国宝の天守を抱く、名門・井伊家が城主を務めた名城。城は小高い山に築かれており、その麓には琵琶湖の水を引き入れた大名庭園の玄宮園があるが、秋には城も庭園もあでやかに色づく。昼間も十分美しいが、ライトアップされた夜も見逃せない。湖面に浮かび上がる紅葉の朱と、LEDライトに照らし出された国宝天守が優美で幽玄な光景を生み出している。かつての大名でも味わえなかったぜいたくな風景をぜひ堪能したい。

彦根城はライトアップされた夜も見物

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紅葉の見頃: 11月中旬~下旬
アクセス: JR彦根駅から徒歩約10分
住所: 滋賀県彦根市金亀町

(文・かみゆ歴史編集部 滝沢弘康)

筆者プロフィール : かみゆ歴史編集部

「歴史はエンタテインメント! 」をモットーに、ポップな媒体から専門書まで、歴史関連の編集制作を行う。ジャンルは日本史を中心に、世界史、美術史・アート、宗教・神話、観光ガイドなど幅広く手がける。最近の編集制作物に『戦国の名城』(スタンダーズ)、『あなたの知らない戦国史』(辰巳出版)、『「山城歩き」徹底ガイド』『新選組 10人の隊長』(ともに洋泉社)、『必ず一度は訪れたい! 日本の世界遺産ガイド』(彩図社)、『ゼロからわかるギリシャ神話』(イースト・プレス)など。また、トークショーや城ツアーを行うお城プロジェクト「城フェス」を共催。
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