イベントや発表会に不測の事態はつきもの。16日、東京・スカイツリータウンで「秋田まるごと市 in 東京ソラマチ」のオープニングセレモニーが行われ、出席したタレントの壇蜜(34)はとっさの機転でハプニングに対応した。

小さすぎるパネルにツッコミを入れる壇蜜(右)

秋田・十文字町出身の壇蜜。昨年には「あきたこまち」のCMに起用されるなど"秋田出身タレント"としてすっかりおなじみになったが、幼少期に上京していることから本人は地元の顔となることに恐縮している様子。それでも貢献したいという思いはあるようで、この日も「最近テレビで"ニセ秋田"と言ってしまいました」と自虐ネタを交えながらも、「祖母が住んでいて本家がありますので、できるだけ縁がある人間、タレントとして何かやっていけたらという気持ちはあります」と壇蜜ならではの郷土愛を語った。

テープカットの後に行われたのが、司会者とのトークセッション。秋田県内の名所が数枚のパネルにまとめられ、司会者はそれを手に進行した。ステージ上には2脚のハイチェアのみ。マイクや進行表でパネルを持ちづらそうにしている司会者に、壇蜜は「持ちましょうか?」と気遣い、さらにパネルが小さすぎて文字が読みづらいことを謝る司会者を「パネルのサイズ間違えちゃった?」とネタにして笑いを誘った。

トークセッションでは、乳頭温泉郷でグラビア撮影をしたことや西馬音内の盆踊りに感動したこと、幼少期に十和田湖で水遊びをしたことなど思い出のエピソードを織り交ぜて各地をアピール。その最中にもイベント参加者に向けて「字、見えます?」と心配しながら、白神山地・能代山本エリアのパネルでは「ちょっと、失礼します。こうした方がいいんじゃないでしょうか」とハイチェアにパネルを立て掛けて話に集中した。

その後は立ったまま司会者とやりとりし、今年発売されて完売した「アキタノ旅クーポン」の使用期限(2016年2月29日)が迫っていることを告知するコーナーでようやく着席。ところが、ここでも用意されたパネルの文字がさらに"小さすぎる"というハプニングが発生し、「これまた小さいですね! 認識できますか(笑)」と再びネタにしながら立ち上がった。

壇蜜は、「使っていただかないと来年興味を持った方につなげにくいので、今のうちに使っていただきたいです」「みなさん大変な思いをして手に入れたクーポンかもしれないです」「この景気の中でお土産のためにお財布のヒモを緩めるというのは大変勇気のいること。これをとっかかりに、工芸品、民芸品、食品、飲料みたいなものに興味を持っていただくだけでも、結構だと思います。皆さんの興味が明日の消費につながると思っています!」とパネルの情報をカバーするようにスラスラと熱弁。「なんか政治っぽくなってきちゃったな……すみません」とオチをつけると、会場は笑いに包まれた。

16日から18日まで開催される「秋田まるごと市 in 東京ソラマチ」は、秋田県内の食品事業社および飲食店約100社と商工団体による、秋田県史上最大規模の物産展。新米のあきたこまちや稲庭うどん、きりたんぽ鍋といった名物のほか、B級グルメの横手やきそばやババヘラアイスなど秋田を代表するグルメも取りそろえている。