関東・東北豪雨の影響で運転見合わせとなっていた東武日光線・鬼怒川線が18日から運転再開し、19日からほぼ通常通りの運転に戻った。JR線へ乗り入れ、池袋・新宿方面へ乗り入れる特急列車も運転を再開した。

特急「きぬがわ」。JR東日本の253系を使用し、新宿~鬼怒川温泉間で運転される

9月9~11日に関東・東北地方で発生した豪雨に関して、気象庁は「平成27年9月関東・東北豪雨」と命名。栃木県日光市今市で9月7~11日の総降水量647.5ミリを観測するなど、記録的な大雨となった。東武鉄道では、日光線・鬼怒川線・宇都宮線の計5カ所で線路支障が発生。東武鉄道と相互直通運転を行う野岩鉄道会津鬼怒川線も、大雨にともなう停電や土砂流入の影響で運転を見合わせていた。

日光線・鬼怒川線の線路支障箇所は9月18日までに復旧し、同日午後から全線で運転再開。特急スペーシアも運転された。野岩鉄道会津鬼怒川線も同日14時頃、新藤原~上三依塩原温泉口間で運転再開された。

19日から日光線・鬼怒川線は通常通りのダイヤ(一部列車は運休)となり、JR・東武直通特急「日光」「きぬがわ」「スペーシアきぬがわ」も運転されている。東武鉄道によれば、日光・鬼怒川地区の宿泊・観光施設はほぼ通常通り営業しており、「便利で快適な特急スペーシアでぜひお越しください」とのこと。

野岩鉄道会津鬼怒川線も全線で運転を再開したが、停電などの影響により、9月19日以降の運転計画は暫定的なものとされ、東武鉄道との直通列車および新藤原駅発着の列車は上三依塩原温泉口駅までの折返し運転に。上三依塩原温泉口~会津高原尾瀬口間では、普通列車が1日6往復設定され、会津鉄道所有のディーゼル車で運転される。快速「AIZUマウントエクスプレス」は通常通り、会津鉄道・野岩鉄道・東武鉄道の直通運転を行う。

なお、浅草~会津高原尾瀬口間で運転される夜行の特急列車「尾瀬夜行23:55」は10月3日出発分まで運転中止に。特急「しもつけ」は引き続き新栃木~東武宇都宮間の運転を見合わせ、浅草~新栃木間の運転となる。