DIYの基本である「木工」。気温の高い夏は体も動かしやすいし、ボンドや塗料の乾きも早い。夏休みや週末に、家族やカップルでDIYという人も増える季節だと思います。ここでは、そんなDIYのレベルを上げる "ひと手間" の1つである "二度塗り前のひと手間" の重要性をお伝えします。

二度塗り前のヤスリがけが重要な理由

DIYの基本、木工の最終工程の塗装は、ひと手間かけるだけで仕上がりが断然変わってきます。その秘密は、二度塗り前のヤスリがけ (サンディングとも言います) です。せっかく塗ったのにヤスリで削っちゃうの? と思うかもしれませんが、大事な作業です。

苦労して仕上げた自作の棚やスツールをうまく塗装するには、以下のようなコツがあります。

「塗装前に320番くらいの紙やすりを木目に沿ってヤスリがけする」

「塗ってはいけない部分をマスキングする」

「一度にたくさん塗らずに、薄く何度かに分けて塗る」

これは、刷毛 (ハケ) 塗りでもスプレーを使った吹付けでも共通する注意点です。

塗装前の合板。一見するとキレイなのですが……

拡大してみるとかなりザラザラしています

特に塗装前のヤスリがけは、木の表面の細かいけば立ちをとり、より均一な表面に塗料がのるようにするものです。これを塗装前に行うことは、おそらく多くの人が知っていると思います。

でも、二度目の塗装の前にヤスリがけを行う人は少ないでしょう。その結果、「キレイに塗れた!」と思っていたのに、二度塗りしてみたら表面がザラザラ……ということになります。

これは、塗装前の最初のヤスリがけで削られた繊維が、まだ表面に寝た状態で残っているからです。塗料 (液体) を吸い込み、再びふくらむことで "立ち上がった状態" になり、これがザラザラの原因となるのです。

塗装1回目の直後。「0」はヤスリがけなし、「1」はヤスリがけ1回、「2」はヤスリがけ2回

2回目のヤスリがけにより、再びふくらんだけば立ちを取ることができます。また、1回目の塗装の際にできた気泡や微細なホコリなども取り除くことができます。

「2」だけに2回目のヤスリがけを行ってみました (右端が「2」)

ヤスリがけ2回、塗装2回の「2」は表面もツルッとしています

ちょっと遠めから確認

至近距離でも確認。(写真ではわかりにくいかもしれませんが) 光の反射も比較的均一になってます

手間はかかりますが仕上がりが断然違いますので、ぜひトライしてください。もちろん、その際も木目に沿ってヤスリがけすることをお忘れなく。また、最初のヤスリがけで出た細かいカスをキレイに取り払ってから二度塗りを行ってください。

仕上がりの違いを脱脂綿でチェック

仕上がり具合をチェックするために、簡単な比較実験をしてみました。脱脂綿で塗装表面を3回ずつこするというもので、ひっかかり (けば立ちや付着したホコリが残っていたら、摩擦でより多くの綿毛がひっかかるはず) 具合を確かめています。

脱脂綿で塗装表面を3回ずつこすってひっかかり具合をチェック

「2」はほとんど綿毛がつきませんでした!

結果は一目瞭然! 見た目の仕上がり具合を証明するように、「2」はほとんど綿毛が付かず、しっとりとした質感になりました。こうしてひと手間かければ、力作もひときわ愛着が出てきますよ。

DIYの完成度を高める "二度塗り前のひと手間" の重要性を確認してみた

執筆:Ulasam
手工芸、民族音楽を愛するギャラリー&ショップ店主。「モットーは創意工夫」ということで、日夜、DIYやハンドメイドの情報収集と実践に明け暮れる日々。実は調理師の資格も持ち、料理の腕前もかなりのもの。

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