大日本印刷(DNP)はこのほど、「Ki-Re-i」で撮影した顔写真データを、IDカードの登録・更新作業に活用するシステムを開発した。

「Ki-Re-i」の顔写真データを、顔写真付きIDカードの登録・更新作業に活用

IDカードの登録・更新の作業負荷を大幅に軽減

同システムは、写真関連製品を販売するDNPフォトルシオのセルフ型証明写真ボックス「Ki-Re-i」で撮影した顔写真データを、インターネットでサーバーに送信し、顔写真付きIDカードの登録・更新作業に活用するもの。

今回、同社は今年10月に予定している社員証更新に向け、同システムを搭載したDNP専用の「Ki-Re-i」を6つの事業所(新宿区市谷、新宿区榎町、中野区、日野市、茨城県つくば市、千葉県柏市)に設置し、そこに勤務する約4,300人の顔写真の撮影および登録・更新作業を行なった。

同システムは、通信装置のほか、ICチップ認証機能とQRコード読み取り機能を証明写真ボックスに搭載。DNPグループの社員証の場合、現在使用中のICチップ搭載の社員証を専用リーダーにかざして本人認証し、撮影した顔写真データと社員の関連付けを行い、登録・更新用の顔写真データに加工して、サーバーへ登録した。

ICチップやQRコードを使って本人認証した後に撮影を行うため、IDカードの印刷に必要な顔写真データの登録・更新が容易となり、申請者と受付者の双方の負担を軽減する。また発行するIDカードの規格に合わせて、画素数の調整やトリミング、ファイル名の付加などを自動的に行ってデータを送信するため、管理者は容易に登録・更新が行える。

証明写真ボックスは全国の商業施設や駅周辺に設置され、セルフでの撮影が可能な「Ki-Re-i」や、企業向けのレンタル用の機器を活用することで、短期間で撮影できる。さらに優れた証明写真撮影技術と最適なライティングにより、均一で高い品質の顔写真が撮影でき、複数回の撮り直しが可能なため、満足のいく表情を得ることができるという。

同社では、2014年秋頃に同システムの本格運用を開始。また、企業や団体などが導入しやすいよう、各種IDカードの顔写真の撮影・登録・更新機能に絞った専用機器の開発も進め、「Ki-Re-i」と合わせて、2016年度までに2,000台の証明写真ボックスに同システムを搭載していく。社員証や会員証、学生証や公的なIDカード、受検票などを取り扱う企業や団体に同システムを活用したサービスを提供し、2017年度までに200万人の利用を目指す、としている。