東京ビッグサイトにて一般公開中の「第43回東京モーターショー2013」も、残すところあと3日となった。そこで当レポートでは、閉幕までに必ず見ておきたい注目のモデルを紹介する。ピックアップしたのは日産、レクサス、ダイハツ、ヤマハの出展車両だ。

グライダーに着想を得た日産の次世代EV

日産「ブレイドグライダー」。独特の形状が空気抵抗を最小限に抑え、まるで滑空するかのように高速走行するという

創立80周年を迎える日産自動車は、革新的な次世代EV「ブレイドグライダー」を世界初公開している。狭いフロントトレッドとワイドなリヤトレッドが形作る、未来的なデルタシェイプのボディには、航空力学が応用されているという。運転席を車体中央に配置し、その後方左右にパッセンジャーシートが2席という、3シーターレイアウトも斬新だ。このモデルのテクノロジーは、2014年のル・マン24時間レースに参戦するEVレーシングカー「Nissan ZEOD RC」で採用・実証される予定とのこと。

日産ブースでは、この「ブレイドグライダー」とともに、「IDx(アイディーエックス)」の名を持つコンセプトカーが2台展示されていた。

日産「IDx nismo」。懐かしい逆スラントノーズと、現代風のスポイラーの組み合わせが新鮮。バックに「IDx FREEFLOW」の顔が見える

日産「IDx FREEFLOW」。生成りのTシャツに亜麻色のチノパンといった、服のコーディネートのようなボディカラーにセンスが光る

1台は「IDx FREEFLOW」。丸目4灯を連想させるヘッドランプやホイールデザインがノスタルジックにも映る、シックなデザインだ。もう1台の「IDx nismo」は、レースゲームに登場するクルマのイメージとのことだが、レトロな箱型のレーシングカーといった趣もある。ちなみに2台とも、「ジェネレーションZ」(1990年以降に生まれた若い世代)が開発に関わったとのことで、ただの懐古趣味とは次元の異なるモダンな表現に脱帽した。

レクサス、世界初公開のスポーツクーペ「RC300h」

レクサスブースにて、来場者から羨望のまなざしを向けられていたのが、東京モーターショーでワールドプレミアを飾ったFRスポーツクーペ「RC」だ。

レクサス「RC300h」では、「LFA」などスポーツモデルの意匠をモチーフとしたヘッドランプや、L字型のリヤコンビネーションといったブランド独自のデザイン要素も採用している

新色の鮮やかなレッドをまとい、迫力あるワイドスタンスのその姿は、レクサスのうたう「エモーショナルな走り」のイメージそのもの。ショーカーにして、このまま市販化されるのでは? というくらいの完成度を誇るパッケージに、ギャラリーからはリアルに「かっこいい!」「これ欲しい」の声が漏れていた。

参考展示されていたハイブリッドモデル「RC300h」のほか、3.5Lガソリンエンジンの「RC350」も設定されるとのこと。発売は2014年後半の予定だ。

レクサス「LF-NX」はプレミアムコンパクトSUVコンセプト。その特徴的なエクステリアは、「凝縮感」と「切れ味」をテーマにデザインされたという

レクサスブースではその他、コンパクトSUVコンセプト「LF-NX」も参考展示されていた。こちらは新開発の2Lターボエンジンが搭載されている。

振り返ると平成初期、2Lターボエンジンといえば、トヨタの3S-GT(セリカなどに搭載)、日産のSR20DET(シルビアなどに搭載)、三菱の4G63(ランサーエボリューションなどに搭載)と、日本がトップランナーであった。最近では、ダウンサイジングや環境性能というキーワードで、まるで欧州車の十八番のようになってしまったが、ここへ来てその流れに乗る日本車もちらほらと見られるようになった。追従と言わず、再び覇権を握ってほしい。

ダイハツ新型「コペン」、ヤマハの四輪車も要チェック!

ダイハツブースの注目モデルといえば、やはり軽オープンスポーツ「COPEN(コペン)」の後継となる「KOPEN FUTURE INCLUDED」だろう。先代のファンはもちろん、老若男女幅広い層が、ステージ上の「着せ替えデモンストレーション」に見入っていた。

ダイハツ「KOPEN FUTURE INCLUDED」。手前は異素材の組み合わせがユニークな「XMZ」、奥は滑らかなフォルムがスタイリッシュな「RMZ」

若い男女が踊りながら、次々と外板をはずして「KOPEN FUTURE INCLUDED」を裸にし、着せ替えていくというデモンストレーションが人気

デモンストレーションでは、緑色の「KOPEN」が、ボンネット、バンパー、ドアと、あっという間に身ぐるみはがされてしまう。……と思ったら、ワンタッチで別の外板が取り付けられ、オレンジ色の「KOPEN」に早変わり! 市販化の際にはワンタッチというわけにはいかないだろうが、新しいアフターパーツの可能性まで感じた。

ヤマハの2人乗りコミューター「MOTIV」。フレームには、F1に源流を持つ最適設計&安全設計の技術「i-Stream」が取り入れられている

最後に、二輪大手のヤマハ発動機が出展した四輪モデル「MOTIV」も紹介したい。じつは以前から、トヨタ車などにエンジンを供給し、F1エンジンも製造するなど、ヤマハは四輪においても数々の実績を残してきた。今回はついに四輪事業参入を見据えての出展となり、このモデルの量産化も検討されているという。"ヤマハ車"最初の目撃者の1人となるチャンスを、ぜひお見逃しなく。