「東京国際映画祭×円谷プロ創立50周年」スペシャルイベントが18日、東京・六本木のTOHOシネマズ六本木ヒルズで開催され、ハヤタ隊員役の黒部進、フジ・アキコ隊員役の桜井浩子が、イベント前の記者会見に出席した。

左から黒部進、ウルトラマン、桜井浩子

今回のイベントは、『ウルトラマン』がHD Remaster2.0 Blu-ray BOXとして復活することを記念して実施。言わずと知れた『ウルトラマン』は、円谷プロダクションが制作し1966年より放送された特撮TVドラマで、その後47年に渡りシリーズが作り続けられる原点となった作品。今年9月には、「最も派生テレビシリーズが作られたテレビ番組」(Most TV spin-off series)としてギネス世界記録に認定されたことも記憶に新しい。

会見には、ハヤタ隊員役の黒部進、フジ・アキコ隊員役の桜井浩子が登場。Blu-rayの映像を目にした黒部は「こんなに綺麗になるのかとびっくりしました」と驚きを隠せず、「僕らがやってる頃はピアノ線がはっきり見えたりしたんですが、そこも含めて綺麗になっていて、お客さんは楽しみだと思います。当時は忙しくてなかなかできあがった映像を見られなかったので、最初の13話分を頂いて楽しく見ています」と、時折懐かしむ様子を見せながら語っていた。

続いて桜井は「Blu-rayになって、出演してよかったと思いました。出てくる女の子は一人なので、徹底的に映像で綺麗にしてくれるのは女優冥利に尽きますね」とうれしさを滲ませたが、黒部が「見えすぎてつらかったりしない? 当時はこの人きれいだったから」と茶々を入れると桜井は「"当時は"って感じが悪いわ!(笑) この人は今日ここで帰ります」と立腹してみせるなど、軽妙な掛け合いを見せていた。

好きな怪獣を聞かれた桜井はジャミラとピグモンを挙げながら、「当時は特撮班は別の撮影だったんですが、ピグモンは私たちと一緒にカメラの前で撮影したんです。BDで発色が鮮やかになって、私たちが見ていたピグモンに近くなったと思います」とアピール。桜井は、会場がTOHOシネマズ六本木ヒルズであることにもふれ、「当時円谷監督のもとで無心で走り回っていたのが、もう一度大きなスクリーンでかけてもらえるのがうれしいです。東宝出身の私たちにとっては、TOHOの大きなスクリーンでかけてもらえるのは生きててよかったと思いました」と感慨深げに語っていた。

そして、改めてウルトラマンの魅力を聞かれた黒部は「当時のスタッフはすごい先見の明があったんだなと感じます。社会問題なども本気で扱って、今日でも色あせてないところに、今でも愛される要素があるのだと思います」と解説。会見のラストには、47年ぶりに復活したウルトラマンが会見に登場し、黒部は「47年ぶりだね、じんと来るね!」と感激の面持ちでウルトラマンと抱擁をかわしていた。

 「『ウルトラマン』HD Remaster2.0 Blu-ray BOX I」は現在発売中。「『ウルトラマン』HD Remaster2.0 Blu-ray BOX II」は10月25日、価格18,900円で、バンダイビジュアルより発売される。

1966年 ウルトラマンスペシウム光線

2013年 ウルトラマンスペシウム光線

1966年 ウルトラマンVSバルタン星人

2013年 ウルトラマンVSバルタン星人

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