消費者庁は3日、ソーシャルゲームに関する相談内容の分析結果と、安全に利用するために消費者が実行すべきポイントを発表した。今回は、2012年~2013年1月31日の期間に、全国消費生活情報ネットワーク・システム(PIO-NET)に入力された相談内容計5,034件を分析した。

まず、契約者の年齢層を調べたところ、最も多かったのは30代で33.2%、次いで、10代以下(未成年)が21.6%、40代が21.0%、20代が17.8%となった。

相談時に申し出のあった利用金額については、トップが「10万円以上100万円未満」で36.2%、次が「1万円以上10万円未満」が35.9%となり、これら2つの層が7割以上を占めたものの、1万円以上の割合は2012年前半のピーク時と比べて、減少しつつある。このほか、「1,000円以上5,000円未満」が10.5%、「5,000円以上1万円未満」が6.7%、「1,000円未満」が5.6%と続いた。

相談内容は、「高額利用・返金など」が35.4%で最多となり、その中身は「未成年者取消」や「未成年の高額利用」といった未成年に関するものが半数近くを占めた。主な相談内容としては、「未成年の子どもが、許可なく親のクレジットカードを使い課金した」など、請求が来て初めて保護者が気付くケースが多くなっているが、2012年5月のピーク時より、未成年に関するものはやや減少傾向にあるという。

相談内容(出典:消費者庁Webサイト)

このほかの相談内容は、「サイト運営関連」が31.5%、「その他」が19.5%、「課金の仕組みへの問題提起」が13.6%。このうち、「その他」ではオンラインゲームを中心に「不正利用」などのトラブルも発生していた。

同庁は、今回の分析結果を踏まえ、ソーシャルゲームをより安全に利用するための5つのポイントとして以下を挙げ、消費者に注意を呼びかけている。

  1. 生年月日等の利用者情報を正しく登録すること

  2. パスワード等の登録情報を厳重に管理し、むやみに他人に教えないこと

  3. 無料と有料の境目を十分見極め、有料サービスの利用時には、課金状況を随時確認すること

  4. 保護者として、課金状況を自分の目で定期的に確認すること

  5. 少しでも不審なことがあれば、遠慮せずに各地の消費生活センターに相談すること