安倍晋三首相は28日、第183回国会において施政方針演説を行った。この中で安倍首相は、「なぜ、私たちは、世界一を目指し、経済を成長させなければならないのか。それは、働く意欲のある人たちに仕事を創り、頑張る人たちの手取りを増やすために他なりません」と述べ、経済成長は家計のためにあると強調した。

安倍首相は冒頭、「強い日本を創るのは、他の誰でもありません。私たち自身です」と述べ、「日本は、今、いくつもの難しい課題を抱えています。しかし、くじけてはいけない。諦めてはいけません」と国民に奮起を呼びかけた。

さらに、「日本経済の将来に、今の若者たちは希望を持てるでしょうか」と問いかけ、「若者たちが、『未来は明るい』と信じることができる、力強い日本経済を立て直すことが、私たちの世代の責任」とした。

その上で、「『三本の矢』を、力強く、射込みます。大胆な金融政策であり、機動的な財政政策。そして、民間投資を喚起する成長戦略です」とし、「日本の経済成長は、世界を覆う大競争の荒波に、ためらうことなく漕(こ)ぎ出していく、私たちの意志と、それから勇気にかかっている」と強調した。

また、「なぜ、私たちは、世界一を目指し、経済を成長させなければならないのか」と経済成長の目的に言及。「それは、働く意欲のある人たちに仕事を創り、頑張る人たちの手取りを増やすために他なりません」と述べ、「このため、私自身、可能な限り報酬の引上げを行ってほしいと、産業界に直接要請しました。政府も、税制で、利益を従業員に還元する企業を応援します」とし、経済成長は家計のためにあると説明した。