食の安全・安心財団は4日、統計資料「2011年(平成23年)外食産業市場規模推計値について」を発表した。それによると、2011年の外食産業市場規模は、前年比1.7%減の23兆475億円だった。

食の安全・安心財団トップページ(出典:同財団Webサイト)

2011年の外食産業市場規模は、東日本大震災の影響などを受け、世帯1人当たりの外食支出額や法人交際費などが縮小。2010年の23兆4,405億円と比べると1.7%減少し、23兆475億円となった。

部門別に見た場合、飲食店、宿泊施設、社員食堂、病院給食などを含む「給食主体部門」の市場規模は、前年比2.0%減の18兆3,404億円で、外食産業市場規模全体の79.6%を占めた。

「給食主体部門」のうち、「営業給食」の市場規模は15兆640億円で、前年より2.3%減少。このうち、「飲食店」は前年比2.1%減の12兆2,282億円となり、その内訳は、「食堂・レストラン」が同2.6%減の8兆5,501億円、「すし店」が前年並みの1兆2,857億円、「そば・うどん店」が同1.3%減の1兆640億円、「その他の飲食店(ファストフードのハンバーガー店など含む)」が同1.8%減の1兆3,284億円だった。

「集団給食」の市場規模は、前年比0.1%減の3兆2,764億円。このうち、「病院給食」は前年比0.5%減の7,980億円、「学校給食」は前年並みの4,967億円、「保育所給食」は同0.1%減の2,678億円で、「事業所給食」については、「社員食堂など給食」が同0.1%減の1兆1,950億円、「弁当給食」が同0.1%増の5,189億円となった。

ホテル、旅館での食事・宴会などの「宿泊施設」の市場規模は、前年比3.1%減の2兆6,035億円。これは、震災の影響で稼働率が悪化したことが影響していると考えられる。

一方、「料飲主体部門」の市場規模は、前年比0.6%減の4兆7,071億円で、外食産業市場規模全体の20.4%を占めた。内訳は、「バー・キャバレー・ナイトクラブ」が同0.6%減の2兆3,731億円、「喫茶店」が同0.1%減の1兆182億円、「居酒屋・ビヤホールなど」が同0.9%減の9,936億円、「料亭」が同0.6%減の3,222億円となっている。

このほか、持ち帰り弁当店や惣菜店、テイクアウト主体のファストフードなどの「料理品小売業(「弁当給食」売上含む)」の市場規模は、6兆2,979億円で、前年と比べて1.4%増加した。

なお、外食産業市場規模に「料理品小売業(重複する弁当給食を除く)」の市場規模を加えた「広義の外食産業市場規模」は、前年から1.0%減少し、28兆8,265億円だった。

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