米NVIDIAは10日(現地時間)、Keplerアーキテクチャをベースとしたデスクトップ向け新GPU「GeForce GTX 670」を発表した。GeForce GTX 680と同GTX 690に続くGK104コア採用と見られる高性能GPUであり、GTX 680が採用しているKepler GPUの機能はすべて引き継ぎつつ、電力やコスト面でのメリットを強めた。主要ベンダーらによるカード製品の発売が即日はじまり、米国市場におけるカード製品の価格は399ドル。

「GeForce GTX 670」のリファレンスカード。基板自体は短いが、冷却ファン部分がせり出しており、カード長はGTX 680より少し短い程度

主なリファレンス仕様は、製造プロセスが28nmでトランジスタ数が35.4億個、ダイサイズが294平方mm。CUDA Core(SP数)が1344基、ROP数は32基、テクスチャユニット数は112基。GPUクロックが915MHz、GPU Boostクロックが980MHz、メモリは256bit接続の2GB GDDR5で、メモリクロックは6008MHz(データレート)。TDPは170Wで、補助電源ピンは6ピン×2。出力端子はDualLink DVI×2、DisplayPort×1、HDMI×1。

■GTX 680との仕様比較
モデル GeForce GTX 670 GeForce GTX 680
製造プロセス 28nm TSMC 28nm TSMC
トランジスタ数 35.4億個 35.4億個
ダイサイズ 294平方mm 294平方mm
CUDAコア数 1344基 1536基
ROP数 32基 32基
テクスチャユニット数 112基 128基
GPUベースクロック 915MHz 1006MHz
GPUブーストクロック 980MHz 1058MHz
メモリクロック 6008MHz 6008MHz
メモリタイプ 2GB GDDR5(256bit接続) 2GB GDDR5(256bit接続)
TDP 170W 195W
補助電源ピン 6ピン×2 6ピン×2
出力端子 DL DVI×2、DP×1、HDMI×1 DL DVI×2、DP×1、HDMI×1

GTX 670は、SMXで1基分のCUDA Coreとテクスチャユニット減と、GPU動作クロックの抑制によって、省電力化と低価格化をし、GTX 680と差別化したGK104コアのバリエーションGPUとなっている。こういったバリエーションGPUの常として、GTX 670でも、カードベンダーが独自にオーバークロック仕様を採用したカードを積極的に投入してくるものと見られる。