3月6日、ドワンゴはニコニコ動画開設5周年を記念した新サービス発表会(γ)を六本木のニコファーレにて開催した。本イベントは昨年から「原点回帰」をテーマに行われてきた発表会の第3弾となる。今回はニコニコ動画関連の新サービス発表に加えて、4月28日・29日に幕張メッセで開催が予定されているニコニコ動画のフェスイベント「ニコニコ超会議」についての新情報も明らかになった。3時間にも及んだ新サービス発表会の模様をレポートしていこう。

発表の場はいつものようにニコファーレ

メインプレゼンターはドワンゴ取締役・夏野剛氏

川上会長も登壇。なんと私物である漆塗りのMacBookAirをニコニコ超パーティーリアルチケット購入者にプレゼントするという

現在のニコニコ動画登録者は2,632万人。プレミアム会員は157万人

……とはいったものの、今回は発表の内容があまりにも盛りだくさんで、そのすべてを紹介することは難しい。そこで発表の中でも特に注目したい大きなトピックをピックアップして紹介していくことにしよう。

こういう機能が欲しかった「ニベントカレンダー」

まずは新サービス「ニベントカレンダー」。これはニコニコ動画関係のイベントスケジュールが一目でわかるカレンダーで、公式イベントの他、ユーザーが自分でイベントを登録することもできる新機能である。投稿は現在のところプレミアム会員限定だが、閲覧は一般会員でも可能だ。ニコニコ動画はユーザー主体のものも含めると、毎日のように何かしらのイベントが行われている状態なので、こうした一覧できる機能はニーズに沿ったものと言えるだろう。むしろ"やっときたか"という印象だ。今後ニコニコ動画がさらにリアルと結びついていく上で、欠かせない機能になる可能性は十分にある。こちらはすでにサービスインしている。

新サービス「ニベントカレンダー」

静画にも大きな動きが

次にイラストなどを投稿できる「ニコニコ静画」についても新たな動きがあった。まず、ニコニコ動画の人気イラストレーター「春原ロビンソン」の作品「戦勇」が、マンガ誌「ジャンプSQ」に6月号より連載されることが決定した。さらに、これまで読むだけだった「ニコニコ漫画」にユーザー投稿機能が付き、誰でも漫画を投稿することができるようになった。こちらは従来のニコニコ漫画形式の他に、コマを縦に並べてスクロールすると特定の場所にコメントが流れる「スクロール形式」が選べる。実際に動くところを見せてもらったが、セリフ部分にコメントが流れるときは吹き出しの背後を通ったりと、読みやすいよう細かく配慮がなされていて感心した。動画、生放送に比べるとどうしても印象の薄い静画だが、漫画投稿をきっかけにぜひ新たな才能発掘の場に育ってほしいと思う。

ニコニコ漫画についに投稿機能が加わった

ニコ生で野球の試合を無料中継

そしてニコニコ生放送についても、色々な動きがあった。中でも注目したいのは野球中継だ。すでに楽天イーグルスの試合はニコ生で中継が行われているが、新たに「DeNAベイスターズ」と「ソフトバンクホークス」のホームゲームを全試合無料生中継することが決定した。また、最近スタートしたばかりの「ニコニコ映画」のラインナップにも、東映作品、松竹作品、ディズニー作品、そしてジャッキー・チェン主演映画が大量に加わっている。じわりじわりと従来のメディアの領域を取り込んでいるニコニコ生放送。今後のさらなる展開にも期待したい。

視聴率の関係でテレビでの野球中継が下火にある今、ニコ生の意義は大きい

ざわ…ニコニコ超会議に驚愕のゲスト大量投入ッ……! 次項を読まずには死ねない…ッ