「eBoostr4」で"時間"を紡ぎ出す

パソコンは、もはや我々の生活に欠かせないツールのひとつとして根付いた。最近では小学校でもパソコンを用いた授業が行われるなど、その裾野は幅広いユーザーへと拡大の様相を呈している。そこで問いかけたい。あなたはパソコンを用いて本当に時間を有効に使うことができていますか?と。……如何だろうか。確かに紙と鉛筆で文章を書いていた時代に比べれば、格段に処理する時間は短縮できただろう。しかし、「パソコンを使用することが当たり前」となった今、"これ以上の作業効率向上"や"作業時間の短縮"といったことに無頓着になっていないだろうか。そんな状況をソフトウェアで打破するアイテムが、今回紹介するコージェンメディアから発売された「eBoostr4」だ。

eBoostrは、漫画や映画のように、つまりそのまま"時間"自体を切り取るような架空のツールではもちろんない。ただし、同社のコピー"挿すだけ!でクセになる"とあるように、今までに味わったことの無いようなキビキビとした体験をユーザーにもたらしてくれるのだ。eBoostrは、余剰なメモリを使ってPCを高速化してくれるソフトといえるのだが、それは細かい時間を短縮することでもある。メモリと聞いてハードウェアの交換が必要なのでは?と思う方はご安心していただきたい。「eBoostr4」では、余剰となっているシステムメモリや大容量USB2.0メモリ、外付けHDDなどを利用することによってPCのパフォーマンスを向上させることができる。過去に利用していたUSBメモリや外付けHDDなどがあれば、即、そのままの環境で利用できるのだ。

パソコンは各種ソフトウェアを動作させる際に"キャッシュ"と呼ばれるデータを利用し、高速作動させるように工夫が凝らされている。キャッシュはシステムメモリやHDDに保存されているのだが、物理的なアクセススピードという点においてHDDよりもメモリの方が遙かに高速でアクセスでき、処理速度を向上させることができる。

もう一つ。一般に普及している32bit版OSでは約3.2GB以上は、本体搭載のシステムメモリを認識できない。eBoostrでは、これらOS管理外領域を使ってパソコンを高速化できるのだ。32bit版OSに4GB以上のメモリが差し込まれているユーザーはこの管理外領域を最大限使うことができるようになる。どうせ活用できない領域であるならば、この際このソフトを使って高速化を図るというのも賢い選択であろう。

32bit版Windows OSが認識できるメモリの限界は約3.25GB。4GB以上のメモリを搭載していてもそれ以上は余剰となってしまうのだ(同社Webサイトより)

「eBoostr4」は使用しているパソコンの環境に応じて最適にキャッシュを自動作成してくれるので、単純にインストールするだけでも効果が発揮される(同社Webサイトより)

注目すべきポイントは、パソコンの作動速度向上に加えて"余剰なものを有効活用"するという点にあると筆者は思う。無駄を省き、資源を有効に活用するというのは、非常にエコなシステムだと言える。「eBoostr4」は旧バージョンのWindows OSにも対応しているのはもちろん、数世代前のノートPCなど、今となってはロースペックと感じてしまうPCにおいてもその効果はいかんなく発揮され、パソコンの作動速度向上をより実感できる。引き出しの中、押し入れの中の段ボールの中で眠ってしまったPCを蘇らせることができるのだ。エコロジーと作動速度向上によってもたらされるメリットについては後述するとして、まずは「eBoostr4」のセットアップについて紹介していこう。