LINEは1月31日、2018年の重点事業戦略を発表した。すでに売上収益の半数に達しようとしている広告事業を継続成長させながら、AIとフィンテックの2つの分野に戦略投資を行なっていくという。出澤剛社長は「2018年にパラダイムシフトが起きる分野」とコメントしており、期待の高さが伺える。

広告事業をさらに拡大させるには

LINEの売上収益を牽引するのが広告事業だ。自社の優位性を活かしながら、2018年も事業の継続拡大を目指すのがLINEの考えとなる。

  • 継続事業としての広告、戦略投資としてのAIとフィンテックがLINEの2018年のテーマ

出澤剛社長が挙げるLINEの優位性とは「ユーザー基盤」「幅広い広告掲載面」「多様なデータ」の3つだ。最後のデータに関しては、Eコマース(ショッピング/デリマ)、LINE Payの拡大によって、消費データや購買データを活用していく。これらのデータをパフォーマンス型広告に活用して、配信ターゲットの精度を高めることで、広告単価の向上を図る狙いがあると見られる。

  • ファイブのネットワークやEコマースによる購買データを新たな材料として広告事業に活用していく

国内外において動画広告にも力を入れていく。昨年12月に完全子会社化したファイブは、1800以上のメディアパートナーと提携、広告接触が可能な月間利用者数は2800万人以上抱えており、こうしたネットワークの活用で新たな広がりを見出したい考えだ。