eラーニングとはインターネット上でできる教育・学習のことを指す言葉です。eラーニングシステムは、eラーニングなど学習の進捗を効率的に管理する為のシステムです。本稿では、eラーニングシステムの製品を比較しつつその特徴を解説するとともに、eラーニングシステム選定のポイントについて紹介します。
eラーニングシステムとは
eラーニングシステム(LMS:Learning Management Systemの略)とは、学習管理システムとも言い、学習の成果や進捗状況を管理するためのシステムです。
eラーニングをインターネット上で配信するプラットフォームとしての役割も担っています。さらに学習者用機能・学習状況管理機能・指導者用機能も用意されており、学習効果を効率的に上げる効果も期待できます。
利用できるコンテンツは、資料・アニメーション・動画・漫画型など。教育内容によって効果的なコンテンツの選択も重要です。
eラーニングシステムのメリット
1、企業のメリット
企業は、eラーニングを導入することによって社員教育の質を均一化できる、というのが大きなメリットです。また、集合研修と比較して開催場所の費用や講師を呼ぶ場合の人件費などのコストもカットすることができます。
さらに、eラーニングで用意されている教材を活用したり、従来使用していた教材をアップロードしたりすることで、教材の手配などの準備期間も不要になります。一度用意した教材は何度でも再利用できるため、教材を何度も用意する手間もありません。また、大人数の受講者でも一気にスケジュール調整でき、スケジュール調整の時間も節約できます。受講者の進捗は管理画面ですぐに確認でき、必要に応じて受講者とのコミュニケーションも取りやすい点もメリットと言えるでしょう。
eラーニングの教材調達を工夫することで、自社独自の教育施策を推進できる点も、eラーニング導入の利点です。自社に講師がいる場合は内製もでき、既製の教材を購入することもできます。必要なカリキュラムに合わせてさまざまな方法で教材を調達し、人材育成計画に沿った教育を進められるようになります。
2、受講者のメリット
受講者側にもeラーニングで学習するメリットがあります。まず、集合研修の場合は基本的に主催者側が日時を決め、受講者側はそれにスケジュールを合わせて開催場所に赴く必要がありますが、eラーニングなら時間や場所に縛られずに受講できます。
例えば営業職は、商談が入ったりクライアントに急に呼ばれたりと、スケジュールを自分でコントロールしにくい職種です。そういった問題もeラーニングであれば気にせずに済みます。
また、eラーニングでは反復学習ができるため、自分の理解度に応じて自分のペースで学習を進められるという点もメリットと言えるでしょう。講師の質に左右されず一定レベルの教育を受講できる点も、受講者のメリットです。
eラーニングシステムの基本機能6つ
eラーニングシステム(LMS)を選ぶにあたって、あらかじめ確認しておきたい基本的な機能をご紹介します。自社にとって必要かどうかも含めて確認しましょう。
機能名 | 概要 |
---|---|
SCORM適合 | ラーニングにおける共通化のための標準規格に適合していると、他のeラーニングシステムとコンテンツを共有化できます。SCORM(スコーム)は、Sharable Content Object Reference Modeleの略語です。 |
動画対応 | 動画によるeラーニングも主流となってきているため、対応しているかどうか確認しましょう。 |
成績管理 | eラーニングシステムで実施したテスト結果などの成績を一元管理する機能です。 |
受講管理 | 受講に関する情報を管理する機能です。対面形式の出欠も含めて一元管理できるとさらに便利です。 |
教材作成 | オリジナルの教材を作成する機能です。教材作成の支援や、すでにある教材のインポートなど、できることは製品により異なります。 |
スマホ対応 | スマートフォンにも対応していると、どこでも受講できるようになります。 |
eラーニングシステム選定のポイント4つ
eラーニングシステム(LMS)を選定する際のポイントを4点にまとめて解説します。
1、対象人数が適切か
各製品によって、一度に受講できる人数や最小アカウント数に大きな違いがあります。想定している利用人数にマッチしている製品を選びましょう。
2、カスタマイズできるか
自社向けに一部アレンジしたい部分がある、内容を追加したいなど、提供教材に手を加えたい場合もあるでしょう。教材をカスタマイズできるかどうかも確認したいポイントです。その他カスタマイズ可能かについて提供会社に確認しましょう。
3、利用できるコンテンツが用意されているか
自社が利用できるコンテンツがあるかどうかも重要です。各製品ともビジネスで一般的に必要とされる知識に関するコンテンツを豊富に用意しています。提供教材が自社でどこまで使えるかも確認しましょう。
4、コンテンツ制作・登録しやすいか
教育コンテンツの制作や、すでに自社が保有している教材を登録しやすいかという点も確認しましょう。既存の教材を活かせば、eラーニングへの移行もスムーズです。
eラーニングシステム22選を徹底比較!
「AirCourse」
KIYOラーニング株式会社
- 参考価格:初期費用0円、100~299ユーザーの場合ベーシック月額240円、コンテンツプラス月額380円(月額は1ユーザーあたり)その他は別途問い合わせ
- 提供形態:クラウド / SaaS / ASP / サービス
- 対象従業員規模:100名以上
- 対応機能:動画対応、成績管理、受講管理、教材作成、スマホ対応
- 無料トライアル:あり
「AirCourse(エアコース)」は、初期費用無料で利用できるクラウド型のeラーニングシステムです。自社作成のコンテンツだけでなく、会社の研修で多く利用される標準的な教育コンテンツも提供。コンテンツプラスプランなら、本製品を導入してすぐにeラーニングを開始できます。
学習管理機能も充実しており、受講履歴やテスト結果、コース評価などの機能があります。また、集合研修の実施履歴や評価など、eラーニング以外の研修情報も管理可能です。
ユーザー数と学習コンテンツを利用するかどうかで決まるシンプルな料金体系で、手軽にeラーニングシステムを導入したいという企業に適しています。
「Step Up Nihongo」
有限会社アイシーアイ
- 参考価格:初期費用45,000円/コース
- 提供形態:クラウド
- 対象従業員規模:全ての規模に対応
- 対応機能:成績管理、受講管理
- 無料トライアル:別途お問い合わせ
「Step Up Nihongo」は、主に外国籍の方を対象に、日本語を早く正確に学ぶためのクラウド型のeラーニングシステムです。
eラーニングとオンラインレッスンを組み合わせて受講できる点が特徴で、学習に最適な組み合わせで受講が可能です。
eラーニングは各種レベル別のコースを取り揃えており、学習者のレベルに合わせて受講できます。オンラインレッスンはZOOM、スカイプから選択でき、各種コースを質の高いインストラクターが直接フォローすることで、効率よく日本語が学べます。
「UIshare(ユーアイシェア)」
株式会社ユイコモンズ
- 参考価格:初期費用0円、月額費用1,000円~
- 提供形態:クラウド
- 対象従業員規模:全ての規模に対応
- 対応機能:別途お問い合わせ
- 無料トライアル:あり
「UIshare(ユーアイシェア)」は、17万人が利用している動画共有プラットフォームです。
同社が展開している、1500を超えるコースを提供するオンライン学習プラットフォーム「GoGetterz」を法人向けにカスタマイズして提供しており、充実した機能と低コストでのシステム構築が魅力です。
また、導入支援やサポートプランも充実。コンテンツやユーザー登録などを任せられる運用サポートプラン、システムのスピーディーな構築を支援する初期導入パッケージプラン、オンライン学習動画制作のノウハウを活かした動画コンテンツ制作サービスなど、UIshareを効果的に利用できる体制が整っています。
「学び~と」
エスエイティーティー株式会社
- 参考価格:初期費用0円、月額費用16,500円~
- 提供形態:クラウド
- 対象従業員規模:全ての規模に対応(従業員規模500名以上の企業で実績多数)
- 対応機能:SCORM適合、動画対応、成績管理、受講管理、教材作成、スマホ対応
- 無料トライアル:あり
大規模の人数でも受講できる、クラウド型eラーニングシステム「学び~と」。学習サイトに親子関係を持たせることができ、進捗管理はダッシュボードで見やすく提供されています。ユーザー管理の機能も豊富で、ユーザーに関連するグループや属性、アクセス制御も可能です。
他のソフトを使わなくても教材を作成できるほか、SCORMの規格に適合した自社教材なら簡単に追加できます。2ヶ月の無料トライアルが使えるため、実際に操作などを試すこともできます。大企業の社内教育や、商用学習サイトのベースにも向いている製品です。
「WisdomBase(ウィズダムベース)」
株式会社シェアウィズ
- 参考価格:初期費用200,000円~、月額費用10,000円~
- 提供形態:クラウド
- 対象従業員規模:全ての規模に対応
- 対応機能:問題作成・試験管理、決済機能、コンテンツ管理、セミナー管理など
- 無料トライアル:-
「WisdomBase」は、オンライン研修・オンライン試験を最適化したい企業向けの研修や試験のオンライン配信環境構築システムです。自社ドメイン配下にコンテンツ配信システムをクラウド構築するので、セキュリティ面も安心。
管理画面から、どのユーザーがどのコンテンツをどれくらい視聴しているか受講進捗を確認できる「学習管理」のほか、独自設定できる「階層別管理」「理解度テスト」など機能を豊富に実装。また、事業部門内での社内ナレッジ共有やマニュアル動画コンテンツ管理システムとしても活用できます。
「LearnO(ラーノ)」
Mogic株式会社
- 参考価格:初期費用0円、月額費用4,900円~
- 提供形態:クラウド
- 対象従業員規模:全ての規模に対応
- 対応機能:動画対応、成績管理、受講管理、教材作成、スマホ対応
- 無料トライアル:あり
「LearnO(ラーノ)」は、マルチデバイス対応のクラウドe型ラーニングシステムです。工夫を重ねたスマートな操作画面や、学習スタイルに合わせた柔軟なカスタマイズ性などに定評があり、法人700社、年間35万人以上が利用しています。
動画なしの「eラーニング格安プラン」では最短1カ月、月額4,900円から利用可能で、企業規模を問わず手軽に導入できる点が特長。教材がなくても始められる「eラーニング教材プラン」や、オリジナルのコンテンツ制作、システム構築、eラーニングのコンサルティングや導入後のフォローもトータルで提供しています。
また、受講者の行動や傾向まで把握できるよう、各種ログ情報の取得も可能。さらに、年4回以上のバージョンアップに加え、月2回以上のシステム改善でお客様の要望を素早くシステムに反映させる開発・サポート体制を整えています。
「SAKU-SAKU Testing」
株式会社イー・コミュニケーションズ
- 参考価格:サクテスライト30(利用者人数30人~・1IDあたり)月額680円、サクテススタンダード300(利用者人数300人~・1IDあたり)月額390円、契約期間、人数等に応じて別途ボリュームディスカウントあり
- 提供形態:クラウド / SaaS / ASP / サービス
- 対象従業員規模:全ての規模に対応
- 対応機能:動画対応、成績管理、受講管理、教材作成、スマホ対応
- 無料トライアル:あり
「SAKU-SAKU Testing」は、導入コスト不要・手軽な価格で利用できるクラウド型のeラーニングシステムです。マルチデバイス対応のため、受講者はすき間時間を利用した受講もできます。
操作画面は直感的で分かりやすく、学習管理機能や教材作成機能も充実している点も本製品の強みです。教材はマルチメディアに対応していて、動画や音声、スライドショーなどの教材を作成できます。
教育コンテンツも数多く提供。ビジネス関連のドリル問題集や、新人教育用のパッケージ、コンプライアンス教育パッケージなどは、自社で作成しなくてもそのまま利用できる仕組みです。
「KnowledgeC@fe」
株式会社富士通ラーニングメディア
- 参考価格:初期費用160,000円、100IDの場合月額30,000円~導入支援オプション・コンテンツ変換オプションなどその他は別途問い合わせ
- 提供形態:クラウド / SaaS / ASP
- 対象従業員規模:全ての規模に対応
- 対応機能:成績管理、受講管理、教材作成、スマホ対応
- 無料トライアル:なし
「KnowledgeC@fe(ナレッジカフェ)」は、1,500もの豊富な教育コンテンツと学習管理機能の充実しているeラーニングシステムです。
自社で作成するコンテンツも、パワーポイントから自動変換するだけですぐに利用可能。コンテンツ作成に時間をかけなくて済むため、学習内容の作りこみにじっくりと時間をかけられます。
研修を単に実施するだけでなく、研修内容の現場活用実践時のフォロー、実践結果の評価など、研修の効果測定が可能です。効果測定によって、よりよい研修へのブラッシュアップもできるようになります。
「Generalist/LM」
東芝デジタルソリューションズ株式会社
- 参考価格:別途問い合わせ
- 提供形態:オンプレミス / SaaS / ASP
- 対象従業員規模:全ての規模に対応
- 対応機能:SCORM適合、動画対応、成績管理、受講管理、教材作成、スマホ対応
- 無料トライアル:なし
「Generalist/LM」は、大人数で利用しても安定稼働するeラーニングシステムです。PPTや動画ファイルから簡単自社コンテンツを作成可能。さらにSCORM1.2に適合しているため、SCORM1.2に準拠して作成された自社作成の教育コンテンツがあればすぐに活用できます。
提供形態は3種類。大人数で利用する場合はユーザー数に左右されない価格で利用できるオンプレミス版、試しに使ってみたいならASP版。自社内にサーバーを設置せず運用の手間がかからないクラウド版のうち、自社に合った提供形態を選べます。
eラーニングだけでなく、集合研修や通信教育の管理もでき、学習管理システムとしての機能も揃っている製品です。
「ビジネスの達人モバイル」
株式会社イー・コミュニケーションズ
- 参考価格:1IDあたり9,800円
- 提供形態:サービス / クラウド / SaaS
- 対象従業員規模:全ての規模に対応
- 対応機能:成績管理、受講管理、スマホ対応
- 無料トライアル:要お問い合わせ
内定者・新入社員特化型のeラーニングシステム「ビジネスの達人モバイル」。スマートフォンで受講することを前提として作られていることが特徴です。スマートフォンで事前に学習を進めて内定者全員の知識レベルを均質化することで、集合研修の効率を上げることを目的としています。
問題自体は適度な時間で答えられるようになっているため、内定者が負担を感じにくい工夫も。スマートフォンでいつでもどこでも問題に回答できるので、すき間時間に学習を進めることも可能です。
「moodle」
株式会社イオマガジン
- 参考価格:月額80,000円~(スタートアップ教材・サーバー代含む)
- 提供形態:オンプレミス / クラウド / パッケージソフト / ハードウェア / SaaS / ASP / アプライアンス / サービス / その他
- 対象従業員規模:全ての規模に対応
- 対応機能:SCORM適合、動画対応、成績管理、受講管理、教材作成、スマホ対応
- 無料トライアル:要お問い合わせ
「moodle(ムードル)」は、マルチデバイス対応・多言語対応のeラーニングシステムです。教材は、ビデオ・PDF・Word・ Excelなど各種フォーマットでアップロードできます。また、○×問題・4択問題・記述問題・数値問題・ドラック&ドロップ形式など、様々な設問形式でバリエーションのあるテストを作成可能です。
学習支援機能として、フォーラムやWikiなどのインタラクティブなコンテンツも簡単に作れます。また、商用のeラーニングシステムとして利用する際に重宝するクレジット課金にも対応。社内教育用だけでなく、商用の教育システム構築にも利用できる製品です。
「学びばこ」
株式会社テクノカルチャー
- 参考価格:パッケージソフト(無制限ライセンス)初期費用100,000円 価格1,800,000円、クラウド・初期設定50,000円、5名まで月額15,000円~、詳しくは別途問い合わせ
- 提供形態:クラウド / パッケージソフト
- 対象従業員規模:100名以上
- 対応機能:動画対応、成績管理、受講管理、教材作成、スマホ対応
- 無料トライアル:あり
グラフィカルで柔らかいイメージの画面が特徴的な「学びばこ」。マルチデバイス対応で、パッケージソフトとクラウドのどちらかを選べるeラーニングシステムです。パッケージ・クラウドともにカスタマイズできる点は大きな特徴です。
パッケージソフトはユーザーライセンス無制限で買い切りタイプ。長く利用する、あるいは利用ユーザー数が多いという場合は、パッケージソフトの方がお得になる場合もあります。画面はアイコンなどを多用し分かりやすく、直感的に操作しやすい点も本製品の魅力です。
「playse. eラーニング」
株式会社manebi
- 参考価格:初期費用100,000円 月間の利用者30人まで・月額14,800円、月間の利用者31〜500人月額500円(1ユーザー)など
- 提供形態:クラウド / SaaS / サービス
- 対象従業員規模:全ての規模に対応
- 対応機能:SCORM適合、動画対応、成績管理、受講管理、教材作成、スマホ対応
- 無料トライアル:あり
「playse. eラーニング」は、利用した人数の分だけ月単位で課金されるクラウド型eラーニングシステムです。
追加料金なしで約3,000もの教材が見放題のため、導入してすぐに研修を始められます。用意されているカリキュラムは、新人教育向けから管理者教育、ビジネスマナーといった共通で使える内容から、接客・製造・営業などの職種向けのものまで網羅。使える教材を数多く提供しています。
またZoom連携によるリアルタイム研修が可能。教材を展開するだけでなく、オンライン上での集団研修も可能です。自社教材も追加できます。
「ひかりクラウド スマートスタディ」
東日本電信電話株式会社
- 参考価格:初期費用(基本1契約5,500円 オプション・ビデオ5,500円・ライブ5,500円)、月額費用(受講者1名あたり月額110円、ビデオ配信利用料配信流量1GBあたり82.5円、ライブ配信流量1GBあたり230円)※本製品は税込表示
- 提供形態:クラウド
- 対象従業員規模:全ての規模に対応
- 対応機能:動画対応、成績管理、受講管理、教材作成、スマホ対応
- 無料トライアル:あり
「ひかりクラウド スマートスタディ」は、クラウド型のeラーニングシステムです。マルチデバイス対応で、いつでもどこでも利用できます。企業独自の教材を配信、テストや学習の進捗管理などができ、利用者はポータルの画面から必要なメニューを選んで学習を始められます。
eラーニングシステムとしての利用はもちろん、Web会議システムとしても利用できるため、テレワークにも活用可能。オプションでビデオ配信や同時接続30名まで可能なライブ配信もでき、ライブ配信の場合はWeb会議のように双方向でコミュニケーションを取れます。
「ハラスメント・情報セキュリティ実力診断」
株式会社イー・コミュニケーションズ
- 参考価格:100名まで1カテゴリ198,000円・3カテゴリ298,000円など
- 提供形態:クラウド
- 対象従業員規模:全ての規模に対応
- 対応機能:成績管理
- 無料トライアル:要お問い合わせ
「ハラスメント・情報セキュリティ実力診断」は、3カテゴリの教材とチェックテストを提供する、クラウド型のeラーニングサービスです。コンプライアンス、情報セキュリティ、メンタルヘルスについての学習とテストを実施し、その成績を一括管理します。
コンテンツの作成は、企業のリスクマネジメント領域などに詳しいコンサルタントが担当。主に中小企業社員のコンプライアンス知識を育成するのに適した製品です。
「E-learningASP」
株式会社大宮商会
- 参考価格:初期費用50,000円、月額使用料は0円、12,000円、32,000円、100,000円の4プラン、その他従量課金あり
- 提供形態:クラウド / SaaS / ASP
- 対象従業員規模:全ての規模に対応
- 対応機能:動画対応、成績管理、受講管理、教材作成、スマホ対応
- 無料トライアル:あり
クラウド型のeラーニングサービス「E-learningASP」。月額料金+従量課金制の4プランを展開しており、利用した分だけ料金がかかるという仕組みです。
動画配信学習をメインに、スライドと動画や音声を連動させた学習から、スライドによる学習、出題しながら学べるインタラクティブな学習も可能です。eラーニング用の教材作成にお悩みの場合は、動画や音声の制作支援サービスもあります。
販売管理機能も備えているので、社内研修用としてだけではなく、オンライン教育の販売も行えます。
「viaPlatz」
NTTテクノクロス株式会社
- 参考価格:パブリッククラウドサービス初期費用50,000円、月額40,000円・80,000円・120,000円の3プラン、プライベートクラウドサービス初期費用300,000円~、月額125,000円、オンプレミス型ライセンス1,600,000円など、細かい条件は別途問い合わせ
- 提供形態:オンプレミス / クラウド
- 対象従業員規模:全ての規模に対応
- 対応機能:動画対応、教材作成、スマホ対応
- 無料トライアル:要お問い合わせ
「viaPlatz(ビアプラッツ)」は、企業向けの動画配信システムであり、動画配信専用のeラーニングシステムとしても利用できます。スマートフォンにも対応しているので、いつでも動画を視聴して教育を受講することも可能です。
オプション機能としては、リアルタイムのライブ配信や、動画・静止画にメモを書き込んで技術伝承も行えます。動画視聴後に答えるアンケートや問題もオプションになるので、必要に応じて選択しましょう。
「business pocket ベーシック」
東京書籍株式会社
- 参考価格:ベーシック・1IDあたり年額12,000円(最小契約数10IDより10ID単位で契約)、おもてなし英語・1IDあたり年額3,000円(最小契約数10IDより10ID単位で契約)
- 提供形態:クラウド
- 対象従業員規模:全ての規模に対応
- 対応機能:動画対応、成績管理、受講管理、教材作成、スマホ対応
- 無料トライアル:要お問い合わせ
教材特化型のeラーニングシステム「business pocket ベーシック」。ビジネスマナーやコンプライアンス、ICTマナーなど、社会人としての基礎知識を学習するための教材を展開しています。
提供しているコースは、ベーシックコースとおもてなし英語コース。研修用のスライドは編集可能で、自社用にアレンジした教材を新規に制作することもできます。
10IDからと比較的少ないアカウント数から低コストで導入できるため、中小企業の研修用に検討してみてはいかがでしょうか。
「Smart Boarding」
株式会社FCEトレーニング・カンパニー
- 参考価格:30ID月額29,400円~
- 提供形態:サービス / クラウド
- 対象従業員規模:全ての規模に対応
- 対応機能:動画対応、成績管理、受講管理、教材作成、スマホ対応
- 無料トライアル:あり
「Smart Boarding」は、プロの講師によるオンライントレーニングを受講できる、アウトプット学習重視のeラーニングシステムです。
オンラインディスカッションやオンラインレッスンなどは、他のeラーニングシステムではなかなか見られない学習形式。これまで対面で実施してきたアウトプット学習をeラーニングで実現したい場合に最適です。
もちろんインプット学習ができる動画も豊富に提供しており、スマートフォンやタブレットを使っていつでもどこでも学習可能です。動画コンテンツは、スキマ時間を活用して学べるよう、数分程度と短めに作られている点も特徴。気軽に学習できる配慮がなされています。
「タレントパレット」
株式会社プラスアルファ・コンサルティング
- 参考価格:別途問い合わせ
- 提供形態:SaaS
- 対象従業員規模:1,000名以上
- 対応機能:動画対応、成績管理、受講管理、教材作成、スマホ対応
- 無料トライアル:あり
「タレントパレット」は、eラーニングシステムの機能も提供するタレントマネジメントシステムです。本製品の大きな特徴は、過去の受講記録からおすすめの講座コンテンツをレコメンドできる点。講座は、自動採点できるテストや動画など、さまざまな形式に対応しています。
教材の作成は、自社の教材コンテンツを運営会社に渡してシステムに組み込んでもらう形です。受講管理はオンライン・オフラインの両方を総合的に管理します。
「楽々てすと君」
TIS株式会社
- 参考価格:初期費用0円、月額料金75,000円~(10同時ユーザーから契約可能、登録ユーサー数は無制限)
- 提供形態:クラウド
- 対象従業員規模:全ての規模に対応
- 対応機能:SCORM適合、動画対応、成績管理、受講管理、教材作成、スマホ対応
- 無料トライアル:あり
「楽々てすと君」は、オンライン学習に加えてアンケート機能も備えたeラーニングシステムです。料金体系は同時接続ユーザー数 で決まり、1ヶ月単位の契約です。休止期間中はオプションにより1年間保管できるため、より最適なコストで運用できます。
教材作成は動画も含めてさまざまな形式が使えるほか、無償の教材コンテンツも提供されています。
「GROWING MOBILE」
株式会社ホスピタリティ&グローイング・ジャパン
- 参考価格:100名まで月額30,000円~
- 提供形態:クラウド
- 対象従業員規模:全ての規模に対応
- 対応機能:動画対応、成績管理、受講管理、教材作成、スマホ対応
- 無料トライアル:あり
「GROWING MOBILE」は、3,000問のクイズや自社コンテンツの一元管理、受講状況や成績などを確認する見やすい管理画面などが特徴のeラーニングシステムです。talknoteやchatworkと連携してお知らせを配信 する機能も提供しています。
本製品とは別に月額制のサービス業向けオンライン研修「GA LIVE+」もあり、アルバイトや社員の研修に悩むサービス業におすすめです。
eラーニングシステム22選比較表
製品名 | 提供形態 | 参考価格 | 対応機能 |
---|---|---|---|
AirCourse | クラウド/SaaS/ASP/サービス | 100~299ユーザーの場合:ベーシック月240円、コンテンツプラス月380円/1ユーザー | 動画対応、成績管理、受講管理、教材作成、スマホ対応 |
Step Up Nihongo | クラウド | 初期費用45,000円/コース | 成績管理、受講管理 |
UIshare | クラウド | 初期費用0円、月額費用1,000円~ | 別途お問い合わせ |
学び~と | クラウド | 初期費用0円、月額費用16,500円~ | SCORM適合、動画対応、成績管理、受講管理、教材作成、スマホ対応 |
WisdomBase(ウィズダムベース) | クラウド | 初期費用200,000円~、月額費用10,000円~ | 問題作成・試験管理、決済機能、コンテンツ管理、セミナー管理など |
LearnO(ラーノ) | クラウド | 初期費用0円、月額費用4,900円~ | 動画対応、成績管理、受講管理、教材作成、スマホ対応 |
SAKU-SAKU Testing | クラウド/SaaS/ASP/サービス | サクテスライト30:月680円/1ID(利用者人数30人~),サクテススタンダード300:月390円/1ID(利用者人数300人~) | 動画対応、成績管理、受講管理、教材作成、スマホ対応 |
KnowledgeC@fe | クラウド/SaaS/ASP | 月30,000円~(100IDの場合) | 成績管理、受講管理、教材作成、スマホ対応 |
Generalist/LM | オンプレミス/SaaS/ASP | 別途お問合せ | SCORM適合、動画対応、成績管理、受講管理、教材作成、スマホ対応 |
ビジネスの達人モバイル | サービス/クラウド/SaaS | 9,800円/1ID | 成績管理、受講管理、スマホ対応 |
moodle | オンプレミス /クラウド/パッケージソフト/ハードウェア/ SaaS/ ASP/アプライアンス/サービス/ その他 | 月80,000円~ | SCORM適合、動画対応、成績管理、受講管理、教材作成、スマホ対応 |
学びばこ | クラウド/パッケージソフト | パッケージソフト(無制限ライセンス)1,800,000円,クラウド月15,000円~/5名まで | 動画対応、成績管理、受講管理、教材作成、スマホ対応 |
playse. eラーニング | クラウド/SaaS/サービス | 月間の利用者30人まで:月14,800円,月間の利用者31〜500人:月500円/1ユーザー) | SCORM適合、動画対応、成績管理、受講管理、教材作成、スマホ対応 |
ひかりクラウド スマートスタディ | クラウド | 月110円/受講者1名、ビデオ配信利用料配信流量82.5円/1GB、ライブ配信流量230円/1GB | 動画対応、成績管理、受講管理、教材作成、スマホ対応 |
ハラスメント・情報セキュリティ実力診断 | クラウド | 100名まで:1カテゴリ198,000円、3カテゴリ298,000円 | 成績管理 |
E-learningASP | クラウド/SaaS/ASP | 月0~100,000円 | 動画対応、成績管理、受講管理、教材作成、スマホ対応 |
viaPlatz | オンプレミス/クラウド | パブリッククラウドサービス:月40,000~120,000円、プライベートクラウドサービス:月125,000円、オンプレミス型ライセンス:1,600,000円 | 動画対応、教材作成、スマホ対応 |
business pocket ベーシック | クラウド | ベーシック:年額12,000円/1ID(最小契約数10IDより10ID単位で契約)、おもてなし英語:年額3,000円/1ID(最小契約数10IDより10ID単位で契約) | 動画対応、成績管理、受講管理、教材作成、スマホ対応 |
Smart Boarding | サービス/クラウド | 月額29,400円~/30ID | 動画対応、成績管理、受講管理、教材作成、スマホ対応 |
タレントパレット | SaaS | 別途お問合せ | 動画対応、成績管理、受講管理、教材作成、スマホ対応 |
楽々てすと君 | クラウド | 初期費用0円、月額料金75,000円~ | SCORM適合、動画対応、成績管理、受講管理、教材作成、スマホ対応 |
GROWING MOBILE | クラウド | 100名まで月額30,000円~ | 動画対応、成績管理、受講管理、教材作成、スマホ対応 |
集合研修と比較した場合どっちを選ぶべき?
eラーニングには多くのメリットがありますが、どのような場合もおすすめ、というわけではありません。集合研修では、講師や同じ受講者同士の関係性づくりがしやすく、互いに刺激しあえるメリットがあります。受講生の様子を見ながら研修内容を適宜変えることができる柔軟性も、集合研修ならではの特徴です。
また、eラーニングと集合研修のメリットを組み合わせて活用する、ブレンディング研修や反転学習という方式もあります。ブレンディング研修・反転学習は、事前にeラーニングで予習をしてから集合研修を受けて学習効果を高めるという学習方式です。
このように、eラーニングと集合研修はどちらもメリット・デメリットがあり、一方だけを選ぶ必要はありません。学習方法は、自社の教育方針に最適な方法を検討しましょう。
eラーニングシステム導入前に確認すべきこと
1、準備期間や費用の確認
eラーニングシステムは、提供形態によってオンプレミス型かクラウド型の2種類に大別できます。オンプレミス型は、社内にeラーニングシステム用のサーバ環境を構築して、買い切り型のライセンスを購入して使用するタイプです。オンプレミス型は、構築に時間がかかり、ライセンスの購入費用も高い傾向にあります。ただし、買い切り型なのでランニングコストは年間保守費用のみで済みます。
クラウド型は、サービス提供者のサービスを利用するため、自社に環境を構築する必要がありません。オンプレミス型に比べて低コストかつ短期間で導入できる点はメリットです。ただ、月額料金制なので、利用人数が多くなるとランニングコストの負担は増大します。
2、教材の使いやすさや作りやすさは問題ないか
eラーニングシステムは、教材を提供している製品もあれば、教材を作成する画面を持つ製品もあります。提供される教材が使いやすいかどうか、教材を作成する場合は作りやすいか、という点も確認したいポイントです。できれば無料版等を使用して、教材の使いやすさ・作りやすさはチェックしましょう。
3、オープンソースのシステムにするかどうか
オープンソースのeラーニングシステムは、購入費用不要で自社内に環境を構築できるというメリットがあります。必要に応じ、ソースを改修して自社により適した機能を追加することも可能という拡張性の高さも魅力です。
ただし、オープンソースのeラーニングシステムは、自社にITシステムの開発力が求められます。人事部門主導で導入する場合は、有料のeラーニングシステムを選ぶか、カスタマイズ開発されたオープンソースのeラーニングシステムを購入するかを検討しましょう。
4、利用人数を把握
eラーニングシステムの総コストを計算するためには、利用人数の把握が必要です。受講者数・講師数・管理者数を確認し、利用プランを確認した上で、一定の利用期間で必要となる総コストを試算してください。
eラーニングシステムで社内教育の効率化を目指そう
eラーニングシステムを導入することで、社内教育の効率の大幅な改善が期待できます。自社利用できるコンテンツを確認するとともに、自社で教材を作る際の使い勝手も確認しつつ製品を比較検討しましょう。製品選定の際は、下記から入手できる資料も活用して、自社にフィットした製品を探してください。