言葉の選び方、伝え方によって、相手の行動を制限し、心理的にも負荷をかける「言葉の拘束」のことを「スピーチロック」と言います。この連載では、このスピーチロックを意識して周囲に気持ちよく動いてもらう手法をまとめた新刊『気持ちよく人が動く伝え方』(大野晴己 著/フォレスト出版 刊)から一部を抜粋して紹介します。
2回目は「『できる上司』はいい言葉を持っている」
「できる上司」は良い言葉を持っている
私は、企業、官公庁などで年間500回の研修を担当しており、その受講者数はのべ12万人を超えました。そこで企業の課題やご相談をよく受けます。
人間関係については、やはり言葉が存在しています。時に、言葉は「武器」にもなりますし、「凶器」に代わってしまうこともあります。言わないほうが良かった、言い過ぎたと思うこともあると思います。ただ、残念ながら、話したことは消しゴムのように消せません。
私が「できる上司」と考える人は以下のような人です。
- 良い言葉を持っている人
- 心を動かす言葉がけができる人
- 相手が行動できる言葉を持っている人
つまり、人が気持ちよく動く伝え方ができる上司です。
ですから、上司こそ「言葉」を磨いてください。上司のひと言が部下を元気にさせ、 やる気を後押しすることで、部下は成長します。