2024年の4月23日、東京・代官山駅から徒歩1分の複合施設「Forestgate Daikanyama」に、ブーランジュリー「Et Nunc Daikanyama」がオープンした。店内に並ぶパンは、パレスホテル東京(東京・大手町)のベーカリーシェフが開発を手掛けており、5つ星ホテルの味を手軽に楽しめるイチ押しスポットだ。
「Et Nunc」とは「and now」を意味するラテン語で、店頭には毎日の食卓で食べたくなるような「素材のおいしさを感じるパン」が並ぶ。その数は約40種類ほどで、パン ド ミ(食パン)やバゲットなどの主食系から、色とりどりのスイーツ系、具材がたっぷりと乗ったお惣菜系など、幅広くラインナップしている。
「シーンによって食べたいパンは異なる」という視点から、朝、昼、夜と時間帯ごとに並ぶパンの種類が変わっていくのも魅力的。例えば朝はクロワッサン、昼にはお総菜パンやスイーツパン、というように来店のタイミングによって限定のパンに出会えるのだ。
こだわりはもちろんパンの材料にも。全てのパンに日本各地の小麦を使用しており、それに合わせるバターやきび砂糖にも国産素材を取り入れている。さらには、酵母もパン監修を手掛けたパレスホテル東京・ベーカリーシェフの星敏幸氏が、自ら育てたものを使用しているというのだから驚きだ。
店ではカウンター内のパンのほかに、常時イートイン限定のメニューも用意。「Et Nunc バゲットサンドウィッチ スモークサーモン & クリームチーズ」(1,447円)や「クラブハウス サンドイッチ」(1,617円)も捨てがたいが、ここでは季節限定でメニューが変わる「パン オ ルヴァンのタルティーヌ フレッシュトマト & サワークリーム」(1,485円)を注文した。
土台は、北海道産小麦「はるゆたか」を使用して、外側はバリっと、内側はもっちりとした食感に仕上げた「パン オ ルヴァン セザム」。その上にジェノベーゼソースとサワークリームペースト、フレッシュな3色のトマトをたっぷりと乗せた、夏らしいオープンサンドだ。
ジューシーなトマトのうまみと、隠し味にアンチョビと紫玉ねぎがきいたサワークリームペースト、バジルの風味が爽やかなジェノベーゼソースの組み合わせは鉄板のおいしさ。シンプルな見た目でありながら複雑な味わいだ。朝ごはんやランチにもぴったりだが、シャンパ―ニュにも合いそうだと感じる。
このタルティーヌは8月31日までの夏限定。その後も季節の食材を使ったタルティーヌが順次登場するので、何度でも食べたくなるメニューだ。
老若男女が今食べたい、とっておきのパンを揃える「Et Nunc Daikanyama」。趣向を凝らしたここだけのパンを、店内でドリンクとともにゆっくり楽しむのは格別だった。代官山の“街のパン屋さん”、ぜひ立ち寄ってみてほしい。
Et Nunc Daikanyama
- 住所:東京都渋谷区代官山町20-23 Forestgate Daikanyama MAIN棟
- 営業時間:9時30分~18時30分
- 定休日:なし(休業日あり)