若手社員に期待すること
―― 新生活が始まって、少し落ち着いてきたころだと思います。若手社員に対して、今後期待することはなんでしょう?
挽野:キャリアがまだ浅い皆さんには、デジタルネイティブとしての強みを生かしていただきたいです。現在、私たちのビジネスはオンラインが急成長しているため、デジタルやSNSに対する感度が高い若い世代の力が非常に重要です。
そうした強みを生かして自信を持って仕事に取り組むのと同時に、謙虚さも大切にして欲しいですね。やりたいことや個人の主張も大切ですが、会社の目標や求められる価値にどう貢献できるかを考えることが重要です。
自分の「好きなこと」と「得意なこと」、そして「社会にとって価値のあること」の交点を見つけることが、個人の成長と企業の成長につながります。
―― その「交点」を見つけるために、どのようなアプローチが有効だと思いますか?
挽野:中学生向けのセミナーで話すことですが、「自分の好きなこと」と「得意なこと」の交点を見つけることが最初のステップです。これは割と簡単に見つけられると思います。
そこに「社会にとって価値のあること」を加えることで、より明確な方向性が見えてきます。この「社会にとって価値のあること」は、実際に学ばないと気づかないことも多いです。企業に所属していれば、その企業が社会に対してどのような価値を提供しているかを理解することが重要です。
そのうえで、自分の得意なことや好きなことが、企業の目指す方向や社会のニーズにどう結びつくかを考えることで、より一層自分が輝き、会社にもプラスの影響を与えられるようになります。結局、好きなことと得意なことだけでは不十分で、それに社会的価値を加えることが大切だと思います。
―― ありがとうございました。