ペガシスは26日、H.264/AVCエンコーダx264の商用ライセンスを提供する米 x264 LLCと正式に商用利用契約を締結。同社の高画質ビデオ変換ソフト「TMPGEnc 4.0 XPress」の次期後継製品では、国内市販ソフトでは初めてx264エンコーダが利用できるようになる。

TMPGEnc 4.0 XPressは様々な形式のビデオファイルを自在なフォーマットに変換・圧縮できる高画質ビデオ変換ソフト。クリックするだけのカット編集、字幕の追加、映像のフェードイン・アウト、多彩な音声・映像フィルターなど、直感的な編集と豊富な出力設定でエンコードできる。東芝製メディアストリーミングプロセッサ「SpursEngine」搭載機器でのハードウェアエンコーディング、NVIDIA CUDAテクノロジに対応した処理など強力なハードウェア技術もカバーする。

今回、x264 LLCとの契約によりYouTubeやFacebookなど世界中で利用されているH.264の高性能エンコーダ「x264」を搭載することで、x264が持つ詳細な設定が利用できるようになる。契約締結においてペガシス代表取締役CEO海老根 崇氏、x264 LLCのJason Garrett-Glaser氏からは以下のようなコメントも発表されている。

ペガシス代表取締役CEO海老根 崇氏

「当社では約10年前から、動画関連ソフトウェアを自社で開発し、いち早く市場に提供してきました。YouTubeなどの動画共有サイトUstreamなどの配信サイトなど、動画に関する需要は多岐に広がっています。ペガシスでは、自社の技術のみに頼ること無く、多様な要望、需要に高品質で対応できるものは積極的に採用する方針で今日に至りました。x264 LLC との契約を締結できたことは、ユーザーの要求に応えられるだけで無く、ペガシスの製品クオリティにも大きく寄与すると考えています。」

x264 LLCのJason Garrett-Glaser氏

「この7年間で、x264は小さなプロジェクトから、世界でもっともパワフルなエンコードソフトウェアとして進化しました。しかしベストとするには、すべての方々に有用とすることが必要だと考えています。我々の商用ライセンスプログラムによって、ペガシスはその製品でx264を使用することが可能となり、これまで以上の多くの人々に、容易で高品質な動画作成をもたらすでしょう。」