サードウェーブから新しく登場したGALLERIAのゲーミングノート「New Z / X / R Series」。同シリーズのコンセプトは、「日常的に使えるゲーミングPC」だ。普段は仕事をしながらも、プライベートではゲームをカジュアルにも、ハードにも楽しむユーザー向けに満足できる1台として作られたモデルなのである。今回はそんな「New Z / X / R Series」の4機種を試す機会を得たので、外観や使用感、パフォーマンスなどを詳しく紹介していこう。
「New Z / X / R Series」の気になるスペックは?
CPUは「Core i7-12700H」で共通、主にdGPUで差別化
「New Z / X / R Series」の4機種には、「GALLERIA ZL7C-R38H」(329,980円)、「GALLERIA ZL7C-R37TH」(279,980円)、「GALLERIA XL7C-R36H」(209,980円)、「GALLERIA RL7C-R35H」(179,980円)がラインナップされている。OSは「Windows 11 Home 64ビット」、CPUは第12世代(Alder Lake)の「Intel Core i7-12700H」(14コア20スレッド、2.30~4.70GHz)で共通だ。
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大きく異なるのはディスクリートGPUで、上位モデルからRTX 3080、RTX 3070 Ti、RTX 3060、RTX 3050が採用されている。メモリ容量と速度、ストレージ容量も違っているが、詳しくは下記表を参照してほしい。
また、サイズ/重量も微妙に異なっており、上位3機種が358×247×20.0mm/約2.15kg、ローエンドの「GALLERIA RL7C-R35H」が358×247×19.0mm/約2.0kgとなっている。さらにバッテリー駆動時間も上位から約7.1時間、約6.8時間、約7.1時間、約6.7時間とわずかに差がついている。インターフェース、無線通信、Webカメラなどのスペックは共通だ。
GALLERIA新ノート4機種の購入を検討するにあたって注目すべきは、やはりディスクリートGPU。最後の章でベンチマークを実施しているので、自分がプレイしたいタイトルを快適に動作させられるマシンを選択してほしい。
「New Z / X / R Series」4機種の共通特長8点を徹底紹介
「New Z / X / R Series」4機種には大きく分けて8つの特長がある。
「さらに進化したモビリティ」
16インチ、しかもディスクリートGPUを搭載したゲーミングノートPCなのに、最薄部20mm、重量約2.15kgという携帯性を実現しているのだ(ローエンドの「GALLERIA RL7C-R35H」は最薄部19.0mm、重量約2.0kg)。
しかも本体だけでなく、ACアダプタも319gと大幅に小型、軽量化を実現(ローエンドの「GALLERIA RL7C-R35H」を除く)。リュックサックなどに入れれば、手軽にeスポーツ会場、仕事先などにも持っていけるゲーミングノートPCなのだ。
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下から「GALLERIA ZL7C-R38H」、「GALLERIA ZL7C-R37TH」、「GALLERIA XL7C-R36H」、「GALLERIA RL7C-R35H」。「GALLERIA RL7C-R35H」のみ1mm薄いが定規を当てない限りはわからない
「日常に溶け込む上質な質感、デザイン」
ボディは全面、高級感を漂わせるアルミニウム製。そしてエッジ部分にはキラリと輝く「ダイヤモンドカット」加工が施されている。もちろん天面には「GALLERIA」のエンブレムがレーザー加工で刻印。ゲーミングノートPCというとLEDでド派手に光るマシンが多いが、本シリーズはクールでいて、ビジネスの現場にもすんなりと馴染むデザインを実現しているのだ。
「New Z / X / R Series」4機種の外装全体動画【ドスパラ】/
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天面には「GALLERIA」のエンブレムがレーザー加工で刻印。このさりげなさがいい意味でゲーミングノートPCらしくない
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本体底面。完全フラットと思いきや、ヒンジ側ゴム足の左右が微妙なカーブを描いている。底面パネルを留めるネジが少ないのも好印象
「筐体サイズはほぼそのままで、さらに広く、速くなった画面」
全モデルに共通して16型WUXGAノングレア(1,920×1,200ドット、16:10、165Hz)液晶ディスプレイを採用。従来モデルと同等のフットプリントながら、狭額縁化することで、16型ディスプレイの搭載を実現しているのだ。
また、画面比率もいま流行りの16:10を採用して縦方向に広げることで、ゲームへの没入感を深め、ウェブ閲覧、書類作成時の前後の見通しがよくなっている。一度この比率を使うと、なかなか16:9には戻れないのである。
そして、もちろんリフレッシュレートは165Hzということで、対応ゲームを高いフレームレートでプレイ可能。至近距離での撃ち合い、長距離の索敵が断然有利。着実にオンラインゲームの勝率向上に貢献してくれるのだ。
ディスプレイは全モデルに16型WUXGAノングレア(1,920×1,200ドット、16:10、165Hz)液晶を採用
リフレッシュレートは165Hzと60Hzから選択可能。ハイリフレッシュレートの恩恵を受けるために、ゲームのフレームレートも合わせて設定するのを忘れずに!
「普段使いの機能もさらに使いやすく」
ノートPCとしての基本装備もしっかりと作り込まれており、タッチパッドは従来比35%拡大。Windowsのジェスチャー、ピンチ操作がより快適になった。ストロークも浅く、クリック感は良好だ。
キーボードはテンキー付き。テンキーは表計算ソフトなどで数字入力する際に重宝する。ゲームではほとんどテンキーを使用しないが、素早く実行したい特殊コマンドなどを「キーカスタマイズソフト」で割り当てておいてもよいだろう。
もちろんキーボードはバックライトを内蔵。白色LEDライトの明るさを2段階で調整できる。ちょっと暗めのeスポーツ、LANパーティーの会場などで打ち間違いとおさらばできるわけだ。
モバイラーにとって、もはや常識といえるのがUSB Power Deliveryへの対応。上位3モデルのACアダプタは小型化されているが、さらに携行物を軽くしたいときはサードパーティー製USB Power Delivery対応充電器を導入しよう。ただし、本シリーズ本来のパフォーマンスを最大限に発揮するには同梱のACアダプタが必要な点には留意してほしい。
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キーボードはテンキー付き。テンキーを使うゲームは少ないが、表計算ソフトでの数字入力に絶大な効率アップをもたらす
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タッチパッドの面積は実測135×85mm。広々としているので3本指ジェスチャーも快適なのだ
「第12世代Core搭載、GALLERIAノートPC初採用の
RTX 3080から選べる4機種」
CPUは最新の「Core i7-12700H」を搭載しつつ、ハイエンドにはGALLERIAノートPCとしては初めてディスクリートGPUにRTX 3080を採用。そこからRTX 3070 Ti、RTX 3060、RTX 3050をラインナップし、幅広いユーザー層をカバーしている。プレイしたいゲーム、そして予算に応じて、最適な1台を選べるわけだ。
さらに、ストレージはPCIe Gen4 SSD、メモリはDDR5-4800(ローエンドの「GALLERIA RL7C-R35H」はDDR4-3200)と高速タイプを搭載。高速CPUにディスクリートGPUを組み合わせるだけでなく、ストレージ、メモリも最新の高速タイプを採用することで、トータル性能を着実に向上させているのである。
「高性能CPUを支える足回り(基本性能)強化も実施」
単に最新のCPUを搭載するだけでなく、CPUグリスに「液体金属サーマルインターフェースマテリアル」を採用。従来の「高性能ナノダイヤモンド配合グリス」と比べて約5~6倍の熱伝導率を実現している。効率的にCPUを冷却できるので、CPUのピークパワーを長時間維持できるのだ。
また、オーディオ品質にも注力。SteelSeriesの「Nahimicオーディオ」が搭載されており、臨場感たっぷりな迫力の3Dサウンドを堪能できる。もちろんFPSやTPSなど敵の位置を知ることが重要なゲームではゲーミングヘッドセットを装着するべき。しかし、RPGなどであれば本シリーズのスピーカーでどっぷりとゲーム世界に没入できること請け合いだ。
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「Nahimic」アプリで「バーチャルサラウンド技術」、「高性能音量」、「音声の明瞭度」、「バスブースト」、「高音強調」などを個別に設定できる。「音楽」、「映画」、「コミュニケーション」、「ゲーム」、「SMART」などのプリセットでまとめて切り替えることも可能だ
「充実の入出力端子」
全モデルにThunderbolt 4(USB PD対応)×1、USB 3.2 Gen2 Type-C(DP1.4、USB PD対応)、USB 3.2 Gen1 Type-A×2、HDMI 2.1×1(※)、SDカードリーダー×1、3.5mmコンボジャック×1と新旧インターフェースが搭載されている。
個人的にはフルサイズのSDカードリーダーが搭載されている点が、クリエイティブワークに活用するにあたってポイントが高い。HDMIもしっかり2.1(※)なので、外部ディスプレイに4K/120Hzで映像を出力できるぞ。
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左からThunderbolt 4(USB PD対応)×1、USB 3.2 Gen1 Type-A×1、HDMI 2.1×1(※)、電源端子を用意
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左からケンジントンロックスロット×1、USB 3.2 Gen2 Type-C(DP1.4、USB PD対応)、USB 3.2 Gen1 Type-A×1、SDカードリーダー×1、3.5mmコンボジャック×1を装備。Thunderbolt 4とUSB Type-C、2基のUSB Type-Aを左右に分けられているので使い勝手がいい
※HDMIのみ各モデルにより異なります。
RL7C-R35HはHDMI2.0、ZL7C-R38H・ZL7C-R37TH・XL7C-R36HはHDMI2.1を搭載。
「Wi-Fi 6を標準搭載、有線LANカスタマイズも動作検証済み」
いまや無線LANルーターはWi-Fi 6対応がスタンダード。過去、オンラインゲームで無線LANは避けられていたが、Wi-Fi 6ならレイテンシーも問題ない。というわけで、本シリーズは最大2.4Gbps対応のWi-Fi 6機能を搭載していることから、有線LAN端子は省かれている。
ただし、どうしても有線LANを使いたい方に向けて、カスタマイズ購入時にバッファロー製「LUA4-U3-AGTE-BK」を選択できる。このUSB接続有線LANアダプタは動作確認が実施されている。相性を気にせず安心して利用可能なのだ。
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Wi-Fi 6、Bluetooth 5.2機能は「Intel Wi-Fi 6 AX201」により提供。Wi-Fi 6接続時は最大2.4Gbps(理論値)の通信速度を実現している
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バッファロー製USB接続有線LANアダプタ「LUA4-U3-AGTE-BK」。サイズ/重量は28×14×74mm/約26g。バッグのなかにひとつ入れておくと安心だ
気になるパフォーマンスをチェック、やはり鍵はディスクリートGPU
「New Z / X / R Series」4機種はどのくらいのパフォーマンスを備えているのだろうか?今回は総合ベンチマーク「PCMark 10 v2.1.2556」、3Dグラフィックスベンチマーク「3DMark v2.22.7359」、ストレージベンチマーク「CrystalDiskMark 8.0.4a」を実施した。なおベンチマークは、ユーティリティー「Gaming Center」の「パフォーマンス→電源設定→ゲームモード」を「ターボ」に設定し、「ファンブースト」を有効にして実行している。
「PCMark 10 v2.1.2556」の総合スコアは、ハイエンド「GALLERIA ZL7C-R38H」が7293、ローエンド「GALLERIA RL7C-R35H」が6536で、前者が約116%と大きな開きはない。ただし、Digital Content Creationでは前者が約136%のスコアを記録している。ウェブブラウジングやオフィスアプリなどの一般的な用途では大きな違いはないが、写真現像、動画編集のようなクリエイティブ系アプリでは上位ディスクリートGPUの恩恵を受けられる。
「3DMark v2.22.7359」では各マシンの差は大きく開く。ハイエンド「GALLERIA ZL7C-R38H」はローエンド「GALLERIA RL7C-R35H」に対して、Time Spyで約1.94倍、Fire Strikeで約2.02倍、Fire Strike Ultraで約2.27倍のスコアを叩き出している。AAAタイトルを高画質設定でプレイしたいのなら、上位3モデルのいずれかを狙いたいところだ。
「CrystalDiskMark 8.0.4a」の速度はほぼ横並び。全モデルでPCIe Gen4のSSDが採用されているが、容量は違っても同グレードのSSDが搭載されている。いずれにしてもリードで6500MB/s以上、ライトで4800MB/s以上の速度を全モデルが発揮しており、ゲームの起動、データのロードなどの待ち時間を最低限に短縮してくれる。
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