ディスプレイには1,600×900ドット表示対応の17.3型液晶を採用している。パネルの種類は非公開だが、上下の視野角がやや狭く感じるため、おそらくTNパネルを採用しているものと思われる。ただ、ノートPCでは利用時に視点が大きく動くことがほぼないため、大きな問題とはならないだろう。

パネルの表面は非光沢処理となっており、天井の照明など、外光の映り込みが抑えられている。発色は、光沢液晶に比べるとややおとなしい印象だが、エントリークラスPCの液晶としては、標準的な発色の鮮やかさが実現されているため不満はない。デジカメで撮影した写真も、大きく鮮やかに表示できる。

また、13型や15型クラスの液晶と比べて表示される文字サイズも大きくなるため、文字などの視認性は抜群だ。表示解像度は、低価格PCで多く見られるHD(1,366×768ドット)よりも高解像度となっているため、たとえばWebアクセス時などより多くの情報を一度に表示できる。もちろん、より高解像度なほうがいいかもしれないが、価格とのバランスを考えれば十分に満足できる。

キーボードはテンキー付きで扱いやすい

キーボードは、キーとキーの間隔が開いた、いわゆるアイソレーションタイプ。主要キーのキーピッチは約18mmと、フルサイズよりわずかに狭くなっているが、実際に使ってみると違和感はない。キー配列も標準的で、無理な配列は見られず、タッチタイプも余裕という印象だ。加えて、本体サイズに余裕があるため、テンキーも標準搭載。数字も軽快に入力できるため、ビジネス用途にも好適だ。

キーストロークは実測で約2mmほどと深く、しっかりとしたクリック感もあって、打鍵感も良好。樹脂製ボディではあるが、キーボード部分のたわみも少ない。低価格ノートPCでは、キーボードの出来が悪いものも少なくないが、これなら問題はないだろう。

ポインティングデバイスは、キーボード手前にタッチパッドを搭載。タッチパッドは必要十分な大きさで、複数の指を使ったジェスチャー操作にも対応しているので、扱いやすい。また、独立したクリックボタンも用意されているので、確実なクリック操作が行える点もうれしい。ファイルのドラッグ&ドロップといった操作も確実に行えるので、操作性についても不満はない。

ポート類も豊富で、USB Type-Cも標準搭載

側面のポート類に妥協がない点も、魅力の一つ。左側面には、電源コネクタ、アナログRGB出力、ギガビットイーサネットポート、HDMI 2.0出力、USB 3.0×1、USB 3.1 Gen1準拠USB Type-C×1を、右側面にはヘッドホンジャック、マイクジャック、USB 2.0×2の各ポートを用意。エントリークラスPCであることを考えると、これだけ豊富なポートを備えている点は特筆すべき部分だ。

そのほか、右側面に標準でDVDスーパーマルチドライブを搭載し、無線機能はIEEE 802.11 ac/a/b/g/n準拠の無線LANとBluetooth 5.0を標準搭載。ディスプレイ上部には100万画素のWebカメラに加え、TPM 2.0準拠のセキュリティチップも搭載しているので、ビジネス用途にも柔軟に対応できる。このあたりの仕様はエントリークラスのPCとは思えないほどの充実ぶりで、競合製品に対する大きな優位点となるはずだ。