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会計・販売・貿易システムの連携で業務を約50%効率化、事業拡大に向けたICT基盤をより強固に

【特別企画】

会計・販売・貿易システムの連携で業務を約50%効率化、事業拡大に向けたICT基盤をより強固に

[2020/04/01 10:00] ブックマーク ブックマーク

ERP

医薬品添加剤や化粧品原料、石油化学品、食品素材、産業用光源などを扱う専門商社の株式会社 樋口商会様(以下、同社)。「FUJITSU Enterprise Application GLOVIA iZ 会計/販売/貿易」の導入で、商材ごとの業務ノウハウをシステムに取り込み、業務の属人化解消とシステム連携と統合で業務を約50%効率化しました。同社の取り組みを紹介します。

課題 効果
社内のエキスパートが持っていた、業務ノウハウを、「会社の資産」として継承する必要があった フィットアンドギャップで業務プロセス全体を見える化し、業務ノウハウをシステム化
財務部門の支払い処理において、原価や数量といったデータの再入力が必要になるなどの業務負荷が発生していた 会計・販売・貿易システムの連携と統合で、会計処理にかかる財務部門の業務負荷を約40%軽減
扱う商材ごとに業務プロセスが異なり、業務が属人化していた 業務プロセスの標準化とシステム連携で、担当者の業務処理量が約30%増加

導入の背景:個人の業務ノウハウをシステムに取り込み、誰でも活用できる環境を目指す

1927年創業の同社は、石油や原油の取り扱いから事業をスタートしました。現在は医薬品、化粧品、石油化学品、食品、産業用光源の5つの事業分野で、医薬品添加剤や化粧品原料、食品素材などの事業を展開。同社 常務取締役 コーポレート本部長 唐川 新輔氏は「各事業部が専門商社的な機能を持っています。お客様が求める品質を、最適な価格でタイムリーに提供する『ジャストクオリティ・ジャストプライス・ジャストイン』が当社の強みです」と説明します。

株式会社樋口商会 常務取締役 コーポレート本部長 唐川 新輔 氏

株式会社樋口商会
常務取締役 コーポレート本部長
唐川 新輔 氏

ただ、その強みを活かすには、いくつかの課題がありました。その一つが、業務の属人化です。多様な商材を取り扱う同社では、部門や商材ごとに独自の業務プロセスとノウハウがありました。「例えば、在庫管理では数量とロット番号による管理だけでは不十分で、担当者には相応のノウハウが必要でした」(唐川氏)。

具体的には、熟練した担当者が、補助簿を活用してデータを管理していたため、業務が属人化する傾向があったのです。「熟練担当者のノウハウは、いわば当社の強みです。その強みをどう次世代へ受け継ぎ、会社全体の資産とするか。例えば、最適な輸送手段の選択や手配といった業務ノウハウをシステムに取り込み、会社の資産として継承する仕組みが必要でした」(唐川氏)。また、システムにおける課題もありました。従来から、事業部門と財務部門のシステムは連携していましたが、事業部門は補助的なデータを表計算ソフトに入力して財務部門に渡し、財務部門はその数字をシステム再入力する作業が必要でした。

さらに同社はグローバルに事業を展開しているため「ロサンゼルスや中国など世界各地から、社員が社内システムにアクセスしてくるような状況です」(唐川氏)。そのため、社内システムには、24時間365日の安定稼働も求められていたのです。ノウハウの継承や業務効率向上、24時間365日の安定稼働という条件をクリアするシステムをどう構築するか。唐川氏は「システムのカスタマイズは不可欠だと考えていました」と振り返ります。「カスタマイズで業務ノウハウをシステムに取り込むことで標準化できるところは標準化し、システム外での管理を最小化することを目指してシステム刷新を決断しました」(唐川氏)。

>>次ページ:システムの連携と統合で一連の業務が約50%効率化

[次ページ目次]

  • 導入の経緯:フィットアンドギャップで業務を見える化し、業務ノウハウをシステムで一元管理
  • 導入の効果:システムの連携と統合で一連の業務が約50%効率化
  • 今後の展望:働き方改革を実現するICT基盤としても活用
  • 担当営業の声
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