こんにちは、阿久津です。既にWindows 10テクニカルプレビューを普段使いのメインPCにインストールしている強者もいることでしょう。筆者はサブPC/仮想マシンへのインストールにとどまり、時間をみつけて動作検証や新機能を試す程度にとどまっていますが、Windows 8.1と比較して多用するようになったのがAero Snap機能です(図01)。

図01 [Win]+[←]/[→]キーでウィンドウを整列させるAero Snap機能。Windows 8.1も使用できます

さて、「Aero」という名称はWindows 8以降使用されていません。日本マイクロソフトによる用語説明ページでも、Windows 7の特徴として解説されています。ただし、Windows 8で廃したのはウィンドウフレームを透過する「Aero Glass」であり、GUIテーマ(ビジュアルスタイル)および機能としてWindows 10にも引き継がれる予定です。

そのため、Windows 10以降もAeroのジェスチャー機能を使い続けることになりそうですが、ここで気になるのがAero Shake機能。ウィンドウのタイトルバーを左右に振り動かす(シェイクする)と、他のウィンドウを最小化/復元するという機能ですが、実装当初から個人的になじめない機能のひとつでした。

現在でもちょっとした操作ミスで同機能が発動するため、筆者はインストール直後から無効にしています。そこで今週は、Windows 8.1を対象にAero Shake機能のみを無効にするチューニングをお送りしましょう。

1. 管理者権限でレジストリエディターを起動します。
2. レジストリエディターが起動したら、HKEY_CURRENT_USER\Software\Policies\Microsoft\Windowsキーを開きます(ない場合は作成します)。
3. DWORD値「NoWindowMinimizingShortcuts」をダブルクリックで開き、データを「1」に変更します。
4. レジストリエディターを終了します。
5. エクスプローラーを再起動します。

これでチューニングが完了しました(図02~12)。

図02 [Win]+[R]キーを押して「ファイル名を指定して実行」を起動し、テキストボックスに「regedit」と入力して<OK>ボタンをクリックします

図03 レジストリエディターが起動したら、HKEY_CURRENT_USER\Software\Policies\Microsoft\Windowsまで、キーをたどって開きます

図04 Windowsキーを右クリックし、<新規>→<キー>と順にクリックします

図05 キー名を「新しいキー #1」から「Explorer」に変更します

図06 Explorerキーを開き、右ペインの何もないところを右クリックします。<新規>→<DWORD値>と順にクリックしてください

図07 値名を「新しい値 #1」から「NoWindowMinimizingShortcuts」に変更してください

図08 DWORD値「NoWindowMinimizingShortcuts」をダブルクリックし、データを「1」に変更したら、<OK>ボタンをクリックします

図09 <×>ボタンをクリックして、レジストリエディターを終了します

図10 タスクバーの何もないところを[Shift]+[Ctrl]キーを押しながら右クリック。メニューの<エクスプローラーの終了>をクリックします

図11 [ESC]+[Shift]+[Ctrl]キーを押してタスクマネージャーを起動し、<ファイル>メニュー→<新しいタスクの実行>とクリックします

図12 テキストボックスに「explorer」と入力して、<OK>ボタンをクリックします

それでは結果を確認してみましょう。複数のウィンドウを開き、ウィンドウのタイトルバーを左右に振り動かしても、他のウィンドウは最小化されなくなりました。Aero Snapは引き続き使用できます。

Aero Shakeは無効になりましたが、Aero Snapは使用可能です

今回は検証していませんが、Windows 7時代から続くチューニングため、Windows 8.1だけでなくWindows 7やWindows 10テクニカルプレビューにも適用可能と思われます。再びAero Shakeを有効にする場合は、DWORD値「NoWindowMinimizingShortcuts」のデータを「0」にするか、値自体を削除してください。

それでは、また次号でお目にかかりましょう。

阿久津良和(Cactus