iOS 7では、アプリ上に表示する文字の大きさ(フォントサイズ)を動的に変更する「Dynamic Type」が追加された。この機能を利用するよう開発されたアプリは、ユーザが読みやすいようフォントサイズを自由に変更できる。文字サイズによって画面内の文字量が変動しても行間などの調整をシステム側で自動的に行うため、レイアウトが崩れないことが特徴だ。

アプリのDynamic Type対応は、『メール』や『連絡先』などiOS 7に標準装備のものにくわえ、App Storeで公開されるサードパーティー製品でも増加中だ。開発者への負担は軽微なため、今後も対応するアプリは増えることだろう。

もっとも、レイアウト固定のほうが好都合な状況もあるため、すべての場面でDynamic Typeの機能が有効になることはない。たとえば、iOS 7のSafariはDynamic Typeに対応しているが、通常モード時にはフォントサイズは変化せず、リーダーモード時など限定的な場面でしか機能しない。Webページのようにレイアウトが重要なコンテンツの場合、Dynamic Typeによるフォントサイズ拡大よりも、画面そのものをズームしたほうが制作者の意図するデザインになるからだ。

以前のiOSのように、具体的な数値でフォントサイズを指定できないことにも留意しよう。適当なフォントサイズに落ち着くまでは、Dynamic Typeの設定画面でスライダーを調整しながら作業することになるが、タスクスイッチャーを利用すると手間がかからないはずだ。

操作手順をカンタン解説

1 『設定』→「一般」→「文字サイズを変更」の順にタップし、Dynamic Fontの設定画面を開く。スライダーを左右へドラッグし、フォントサイズを調整する

2 ホームボタンをダブルクリックしてタスクスイッチャー画面を表示し、目的のアプリに切り替えてフォントの大きさを確認する。しっくりこない場合は、タスクスイッチャーでDynamic Fontの画面に戻ろう

3 このように、ピンチイン/アウトせずにフォントサイズを調整できる。ただし、Dynamic Fontはすべてのアプリで機能しないことに留意しよう

(提供:iPad iPhone Wire)