こんにちは、阿久津です。Windows 7のライブサムネイル機能は、表示するサムネイル枚数によってサイズが動的に変化します。例えば1,024×768ドットの解像度の場合、8枚までのサムネイルが表示されますが、それを超えると一覧表示に切り替わります。また、1,280×1,024ドットの解像度では、10枚までサムネイル表示が可能でした。
その際、サムネイルがフルサイズで表示できるのは4枚までで、5枚目以降はサムネイルサイズが縮まり続け、サムネイル表示枚数の限界を超えるとリスト表示に変更されるという仕組み。つまり、サムネイル表示可能枚数はデスクトップの解像度に左右されるのです(図01~03)。
ここで気になるのがサムネイルとして表示される画像サイズ。筆者が確認した限りでは、当初は横200ピクセルから始まり、5枚目からは178ピクセル、146ピクセル、122ピクセル、105ピクセルと縮小していくのを確認しました。
しかし、デスクトップの解像度が高くても増えるのは表示可能枚数であり、サムネイルサイズではありません。最近では一般的になったフルHD(1,920×1,080ドット)の場合、初期状態の200ピクセルでは小さくて見にくく感じることもあるでしょう。そこで今週はライブサムネイルの表示サイズを変更し、見やすくするチューニングをお送りします。
1.[Win]+[R]キーを押して「ファイル名を指定して実行」を起動し、テキストボックスに「regedit」と入力してから<OK>ボタンをクリックします。
2.レジストリエディターが起動したら、HKEY_CURRENT_USER \ Software \ Microsoft \ Windows \ CurrentVersion \ Explorer \ Taskbandキーまでたどって開きます。
3.右ペインの何もないところを右クリックし、メニューから<新規>→<DWORD値>と選択します。
4.ステップ03で作成した値名を「MinThumbSizePx」に変更します。
5.DWORD値「MinThumbSizePx」をダブルクリックし、<10進数>を選択します。続いて、値のデータを「500」に変更してから<OK>ボタンをクリックします。
6.ステップ03~05を参考にデータ値を「500(10進数)」を持つDWORD値「MaxThumbSizePx」を作成してください。
7.レジストリエディタを終了させ、Windows 7へ再ログオンしてください。
これでチューニング終了です(図04~11)。
図05: レジストリエディターが起動したら、HKEY_CURRENT_USER \ Software \ Microsoft \ Windows \ CurrentVersion \ Explorer \ Taskbandキーまでたどって開き、右ペインの何もないところを右クリック。メニューから<新規>→<DWORD値>と選択します |
それでは結果を確認してみましょう。再ログオン後に適当なアプリケーションを起動し、タスクバー上のボタンにマウスオーバーしますと、大きくなったサムネイルが表示されたことでしょう。このサムネイルサイズはステップ05~06で作成したDWORD値「MinThumbSizePx」および「MaxThumbSizePx」のデータ値が参照されており、それぞれ最小サイズ、最大サイズとしてライブサムネイル機能に使用されます(図12)。
一見すると各データ値が同じ数値ですので、サムネイルサイズの縮小機能が動作しなくなるように見えます。筆者も内部ロジックを調べていませんので推測となりますが、デスクトップ解像度を元にした制限が優先されるらしく、サムネイル枚数に応じてサイズが小さくなり、チューニング前と同じように表示可能枚数を超えるとリスト表示になりました(図13~14)。
なお、本チューニングを破棄し、初期状態に戻す場合は、DWORD値「MinThumbSizePx」および「MaxThumbSizePx」を削除して、Windows 7に再ログオンしてください。
それでは、また次号でお会いしましょう。
阿久津良和(Cactus)