こんにちは、「No-IP」のドメイン差し止め問題に巻き込まれた阿久津です。MicrosoftはNo-IPが管理する23のドメインがマルウェアの拡散に使われていることを理由に、法的な差し止めを申請しました。一部のユーザーにはNo-IPから、メールサーバーが参照するMXレコードの追記をうながすメールが送られてきたそうですが、筆者の元には届いていません(図01)。

図01 Microsoftによれば、フリーDDNSサービスがマルウェアの温床になっているそうです

もっとも、外出先から自宅サーバー経由でコンテンツを読む程度でしたので、これを機に自宅サーバー用に確保していたADSLをようやく解約。今後はVPNサーバー経由で接続することにしました。一昔前は溢れんばかりのフリーDDNSサービスがありましたが、今回軽く見回してみたところ、個人的ニーズを満たすサービスは見つかりません。これも時代の変化なのでしょうか。

さて、Windows 8/8.1では、シャットダウン時や、サインイン/サインアウト時のメッセージが簡略化されていることにお気付きでしょうか。たとえばサインアウト時は「サインアウトしています」というように、各アクションを示すシンプルなメッセージのみを表示します(図02)。

図02 サインアウト時のメッセージ。実に簡素です

もちろん、これに問題はありませんが、サーバーOSを使い慣れているユーザーやOSの動作を把握しているユーザーにとって少々寂しく感じるのも事実です。そこで今週は、サインアウト時などの詳細メッセージを有効にするチューニングをお届けしましょう。

1. 管理者権限でレジストリエディターを起動します。
2. HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies \Systemキーを開きます。
3. DWORD値「VerboseStatus」を作成し、データを「1」に変更します。
4. レジストリエディターを終了させます。

これでチューニングが完了しました(図03~09)。

図03 [Win]+[R]キーを押して「ファイル名を指定して実行」を起動し、テキストボックスに「regedit」と入力して<OK>ボタンをクリックします

図04 レジストリエディターが起動したら、HKEY_LOCAL_MACHINE \SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\Systemまで、キーをたどって開きます

図05 右ペインの何もないところを右クリックし、メニューから<新規>→<DWORD値>とクリックします

図06 キー名を「新しいキー #1」から「VerboseStatus」に変更します

図07 DWORD値「VerboseStatus」をダブルクリックし、データを「1」に変更します

図08 <×>ボタンをクリックして、レジストリエディターを終了させます

図09 設定を有効にするため、サインアウトします

では、結果を確認してみましょう。設定完了後にサインインすると、「User Profile Serviceの処理が完了するのをお待ちください」「Windowsの準備をしています」といったメッセージが確認できます。さらにサインアウト時は「Group Policy Clientの処理が完了するをお待ちください」というメッセージも確認できました(図10~12)。

図10 サインイン時のメッセージ。ユーザープロファイルサービスの処理が確認できます

図11 同じくサインイン時のメッセージ。「Windowsの準備をしています」というメッセージも現れます

図12 サインアウト時はグルーポリシークライアントの処理が行われるのを確認できます

シャットダウン時は多弁で、「System Event Notification Serviceの処理が完了するのをお待ちください」からはじまり、各種サービスの停止を行うメッセージが次々と現れます。ちなみに起動時はスタートアップスクリーンが現れるため、メッセージは確認していません(図13~14)。

図13 シャットダウン時のメッセージ。「System Event Notification Service」は、1部ユーザーの間ではサインインができない問題として有名でしょう

図14 ここから数種類のサービス停止を実行していくことが確認できました

なお、初期状態に戻すにはSystemキーに作成したDWORD値「VerboseStatus」のデータを「0」に変更するか、DWORD値ごと削除してください。

それでは、また次号でお目にかかりましょう。

阿久津良和(Cactus