こんにちは、阿久津です。既報のとおり、「Windows 8.1 with Bing」が正式に発表されました。概要は4月のBuild 2014でオープンになっていましたが、このタイミングを選んだのは、COMPUTEX TAIPEI 2014で搭載デバイスを展示するためでしょう。
9インチ未満のデバイスにおけるOEM提供に限定されるといっても、Windowsの無償化は、長年Windowsを使ってきた筆者としては衝撃的な出来事です。Androidのような無償OSや、Mac OS XやiOSのようにハードウェアとセットになったOSが市場を席巻していく中、Microsoftは方針転換を求められました。
しかし、この方向性で一定のビジネスモデルを構築できれば、最終的に多くのクライアント向けWindowsが、無償提供される可能性もあるのではないでしょうか。
さて、昔ほどではありませんが、Windows 8.1でも「応答なし」となる場面に出くわします。例えばエクスプローラーでNASにアクセスする際、本来であれば即時応答があることを期待しますが、HDDがスリープ状態にあると稼働するまで数秒の遅延が発生し、「応答なし」となりかねません。
もっともWindows XP時代と異なり、ネットワーク資格情報の認証が正しく行われない状態で、ネットワーク上の共有フォルダーにファイルを保存する場合は、<キャンセル>ボタンが有効になるため、「応答なし」が発生しなくなりました(図01)。
応答なしとなったアプリケーションを終了するには、ウィンドウをクリックした際に現れるダイアログから強制終了するか、タスクマネージャーの<プロセス>タブで、対象となるアプリケーションを右クリック。メニューから<タスクの終了>を選択します(図02)。
Windowsにはコマンドラインからタスクを制御する「taskkill.exe」というコマンドが用意されていますので、今回はこちらを利用し、デスクトップのコンテキストメニューから呼び出すチューニングを紹介しましょう。
1. 管理者権限でレジストリエディターを起動します。
2. HKEY_CLASSES_ROOT\DesktopBackground\Shellキーを開きます。
3. KillAppsなど任意のキーを作成します。
4. 「(既定)」のデータを「アプリの終了(&K)」に変更します。
5. 文字列値「Position」を作成し、データを「Top」に変更します。
6. サブキーとしてcommandキーを作成します。
7. 「(既定)」のデータを「cmd.exe /K taskkill.exe /f /fi "status eq Not Responding"」に変更します。
8. レジストリエディターを終了します。
これでチューニングが完了しました(図03~14)。
図13 commandキーの「(既定)」をダブルクリックし、データを「cmd.exe /k taskkill.exe /f /fi "status eq Not Responding"」に変更してから<OK>ボタンをクリックします |
では、結果を確認してみましょう。デスクトップの何もないところを右クリックすると現れるコンテキストメニューに、<アプリの終了>が加わりました。こちらは[K]キーでも選択可能です。キーボード操作に慣れた方はショートカットキーとしてお使いください(図15)。
さらに<アプリの終了>を選択すると、コマンドプロンプトが起動し、ステップ07で指定したコマンドが実行されます。今回は結果を残すため、cmd.exeを終了させないオプション「/K」を追加しました。コマンドプロンプトの終了が手間に感じる場合や、結果確認が不要な場合は取り除いてください(図16)。
なお、チューニング内容を破棄する場合は、ステップ03で作成したキーごと削除します。
それでは、また次号でお目にかかりましょう。
阿久津良和(Cactus)