前回(第23回)に引き続き「フォルダーオプション」の「表示」タブに並ぶ、詳細設定の項目を1つずつ紹介する。「常にアイコンを表示し、縮小版は表示しない」「常にメニューを表示する」「登録されている拡張子は表示しない」「別のプロセスでフォルダーウィンドウを開く」「保護されたオペレーティングシステムファイルを表示しない」の5項目だ。
「Windows 8.1ミニTips 第17回」より、2014年4月9日にリリースされたWindows 8.1 Updateを適用した環境を対象としています。
常にアイコンを表示し、縮小版は表示しない
メディアファイルなどのサムネイルを無効にし、Windows 9x時代のような関連付けアイコンを表示するという設定だ。既定はオフ。
そもそも、メディアファイルのサムネイル情報はキャッシュデータが作成されるため、それほど神経質になる必要はない。見栄えのよさを優先する場合は、既定値のまま使用したほうが便利だ。
常にメニューを表示する
この設定項目が現在も残っているのは、かなり問題である。Windows 7以前はメニューバーを使用していたが、Windows 7まではツールバーと併用するスタイルをだった。
そして、Windows 8のエクスプローラーはリボンを採用したしため、メニューバーを呼び出すことは不可能である。よって「常にメニューを表示する」は意味をなさない項目なのだが、Windows 8.1だけでなくWindows 8.1 Updateでも改善される気配はない。
登録されている拡張子は表示しない
項目名が示すように、Windows 8.1が認識する拡張子の表示/非表示を切り替える設定だ。本連載でも述べてきたように、ファイル偽装などセキュリティリスクに直結するため、拡張子は常に表示すべきである。既定はオン(拡張子を表示しない)のため、未設定のユーザーはオフ(拡張子を表示する)に変更してほしい。
別のプロセスでフォルダーウィンドウを開く
少々難しい話だが、通常のエクスプローラーは同じプロセス内で起動し、異なるフォルダーを参照する場合も、同一のプロセスで処理が進められる。そのため、何らかの理由でフォルダーが応答しなくなるといったトラブルが発生すると、すべてのエクスプローラーが終了してしまうのだ。
一方、異なるプロセスを用いてエクスプローラーを起動すれば、1つのエクスプローラーが強制終了しても、他のエクスプローラーに対して影響を及ぼさない。この設定を行うのが「別のプロセスでフォルダーウィンドウを開く」だ。既定はオフ。
メモリ消費の増加やパフォーマンスの低下といったデメリットも存在するので、お使いの環境に合わせて選択するとよい。
保護されたオペレーティングシステムファイルを表示しない
「保護されたオペレーティングシステムファイル」は、ユーザーが操作する必要のないファイルとして、通常は非表示となっている。その設定を変更する項目だ。既定はオンだが、オフに変更すると「これらのファイルはWindowsの起動および実行に必要です~」といった警告メッセージが現れる。
誤ってシステムファイルを削除してしまうと、Windows 8.1の動作に支障が起きるのは確かだ。しかし、そのリスクを踏まえた上で表示させたほうが、PCに関する造詣が深まり、セキュリティリスクの軽減にもつながるだろう。
阿久津良和(Cactus)