いえらぶGROUPは、不動産の業者間流通プラットフォーム「いえらぶBB」のデータをもとに、2023年1~3月と2024年1~3月の賃貸物件の市場動向を分析、結果を発表した。
関西エリアと比べ、1都3県にて賃料の値上がりが目立つ結果に
関西エリアの平均値と関東1都3県を比べると、60平米以上のファミリータイプを中心に賃料の上昇幅に差が発生していることが判明。テレワークの減少による都心回帰と、持ち家から借家への住み替えを検討している人の増加、分譲マンションの価格上昇が背景と考えられる。
台東区、墨田区、江東区ではファミリータイプの賃料上昇が顕著
東京23区におけるファミリータイプの平均賃料は、2023年の24.7万円に対して、2024年には前年比5.9万円増の30.6万円と大きく上昇。特に上昇幅が大きかったのが、清澄白河や蔵前エリアといった、都心への距離の割に都心・副都心エリアと比べると割安な地域であった。
千代田・中央区・港区の家賃上昇は落ち着く
都心3区の上昇は全体で11.6%と東京都の平均を下回ったものの、港区を除くと依然上昇していることが分かった。港区の上昇が落ち着いた背景には、2023年に三田、田町、虎の門など港区の都心エリアに大規模な高級マンションの供給があったためと推察される。
本調査の実施概要は以下の通り。
- 調査期間:2023年1月1日~2023年3月31日、2024年1月1日~2024年3月31日
- 調査機関:株式会社いえらぶGROUP
- 調査対象:「いえらぶBB」に掲載された物件データ
- 有効サンプル数:2023年1~3月期10万件、2024年1~3月期10万件
- 調査手法:「いえらぶBB」の掲載データよりランダムに抽出し集計