Intelが「Core 2 Quad」など幅広い製品について、最大48%値下げすることを発表しました。AMDが今月下旬に発表した「Phenom II」への対抗措置という見方もありますが……しかしMacユーザが気にすべきは、あわせて発表された低電圧版の「S」シリーズでしょう。たとえばCore 2 Quad Q9550Sは、クロック数が2.83GHzでTDPは65Wだそうですが。でも、ノートに載せるにはまだTDPが厳しいですね。

さて、今回は「Windows 7 ベータ版」について。先日パブリックβが公開され各方面で話題となっているが、これを対岸の出来事とせず、Intel Macにとっての新たなオルタナティブOSの出現と捉えようという趣旨だ。Boot Camp経由でMacBook Proにインストールし、どの程度使えるのか、実用性のほどを検証してみよう。

MacBook Proに話題の「Windows 7 ベータ版」(32bit版)をインストールしてみました

「Windows 7 ベータ版」は、Internet Explorer 8 ベータ 2も同梱。Webデザイナは早めに対策しておくべし?

インストールは滞りなく完了

Leopardに標準装備のIntel Mac用Windows導入支援ツール「Boot Camp」は、Windows XPとVistaは正式サポートしているが、βテスト段階のWindows 7は当然ながら対象外。Appleによる動作確認すら報告されていない現状、ドライバが揃うのかという懸念はもちろん、インストールが無事完了するかすらわからない。念のためTimeMachineでバックアップを作成し、万全の体勢で作業に臨んだことを最初に書いておく。

利用したマシンは、MacBook Pro (Late 2006)。CPUはIntel Core 2 Duo / 2.33GHz、メモリ容量は2GB。HDDはFUJITSU MHW2120BH / 110GB、これをBoot Campアシスタントで98GB / 12GBのパーティションに分割、12GB側にWindows 7 ベータ版(32bit版)をインストールすることにした。繰り返しになるが、ドライバCD-ROMは存在しないため、インストールDVD-ROMに頼りきりということになる。

Boot Campアシスタントでこのようにパーティションを分割

Windows 7 ベータ版のDVD-ROM作成後、早速リブートしてスタートアップマネージャを起動。DVD-ROMを選択すればインストールの開始だ。Boot Campアシスタントで作成した領域をいちど削除し、NTFSで初期化し直したことを除けば、作業はすべて"お任せ"で進んだ。ちなみにインストール完了までの再起動は2回、その後検出された周辺機器のドライバが自動インストールされ再起動を促されたので、つごう3回の再起動を経たことになる。

インストーラで「未割り当て領域」を選択して初期化、そこへWindows 7ベータ版をインストールした

無事現れた金魚 (グッピー?) の壁紙。インストールは拍子抜けするほどかんたんだった

多少の不便はあるけれど

その「MacBook Pro on Windows 7 ベータ」だが、正直肩すかしを受けた印象。Publicβ時のBoot CampでWindows XPをインストールしたことが記憶に新しい筆者としては、画面の解像度変更やマウスの速度調節で苦しむのだろうと覚悟を決めていたのだが、その必要はほとんどなかった。

Windows 7 ベータ版で表示したMacBook Pro (Late 2006) のデバイスマネージャ

掲載したデバイスマネージャの写真を見てほしい。Core 2 Duoが正しく認識されていることはもちろん、ディスプレイアダプタ (ATI Mobility Radeon X1600)、Ethernetチップ (Marvell Yukon 88E8053)、無線LANチップ (Atheros AR5008X)、その他1394バスホストコントローラなど、デバイスの大半は適切なドライバのもと動作している。

動作しないデバイスもある。iSightパフォーマンスカウンタは「!」と表示され(ドライバなし)、サウンド機能はデバイスマネージャ上では正常に動作しているように見えるものの、スピーカー / ヘッドホン端子からは音が聞こえない。

一方、キーボードとマウスは予想どおりの展開だ。[delete]キー左横の「\」や右[SHIFT]キー左横の「_」は認識されず、[Fn]キーと組み合わせた輝度調整や音量調整のキー操作も使えない。トラックパッドだけでは右クリック相当の操作ができないため、[control] - [SHIFT] - [F10]キーを押さなければならない。この辺りは、カスタマイズツールの登場を待つしかなさそうだ。

iSightはドライバがないため動作せず。Bluetoothもいまのところ利用できない

エクスペリエンスインデックスはおおむねOK

MacBookで動かすWindows 7のパフォーマンスも気になるところ。まずは、性能面からみたPCの快適さを指標化して表す「エクスペリエンスインデックス」を試してみたところ、HDDの転送速度を除けばおおむね及第点。実際に操作してもレスポンスの鈍さが気になるようなこともなく、それなりに使えそう、という印象を持った。

ちなみに、Windows Vistaに用意されている同名のツールでは1.0~5.9の値が定義され、5以上であればものすごく快適、4以上であればかなり快適とされているが、Windows 7のヘルプには1~7.9の範囲で定義されているとの記述があった。最新 / 高スペックなデスクトップ機とは比べるべくもないが、Late 2006のMacBook Proで十分実用的ということから推測すると、最新のMacBookでもストレスなくWindows 7を使えることは確実だろう。Snow Leopardが待ち遠しいMac陣営だが、Windows 7にも要注目だ。

HDDを除けば概ね及第点といったところ。ただしあくまでβ版なので、今後の動向も要チェックだ