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【答え】スバル「アルシオーネSVX」
正解はスバルの「アルシオーネSVX」です。
アルシオーネSVXはクーペタイプの乗用車です。製造期間が1991年から1996年のわずか5年間と短いので、エンブレムに見覚えがないというのもよくわかります。
スバルには、1987年に登場したイメージリーダーカー(メーカーのコンセプトモデル的な市販車)の「アルシオーネ」がありました。2,672ccの水平対向6気筒エンジンを搭載し、スバル初の3ナンバー車として話題となりました。
そのフラッグシップモデル「アルシオーネ」の後継モデルとして登場したのが「アルシオーネSVX」です。「SVX」は「Subaru Vehicle X」の略で、航空機をイメージしてデザインされたといわれています。全面ガラス張りのようなウインドウデザインは「ミッドフレームウインドウ」と呼ばれ、斬新なデザインを採用したことがこのモデルの特徴でした。
搭載するエンジンは同モデル専用に開発された3,318ccの水平対向6気筒エンジン。最高出力は240PS、最大トルクは31.5kg・m/6000rpmでした。フルタイム4WDシステムとの組み合わせにより、パワフルで力強い走りを実現しました。
ただ、発売当初は、上級グレードの「バージョンL」で価格が399.5万円とかなり高価でした。同年に発売されたトヨタ自動車の高級車「クラウン 4ドアハードトップ ロイヤルサルーンG」の411万円に迫る価格設定です。
個人的な見解ですが、同じ400万円を出すなら、スバルのスポーツモデルよりも、高級車としてのイメージが定着していたクラウンの方が抵抗が少なかったのではないかと思います。もちろん、クーペとセダンということでこの2台は全く違うモデルであり、ターゲットも異なるわけですが、それにしても、アルシオーネSVXは高いと感じる人は一定程度いたのではないでしょうか。
アルシオーネSVXには後継モデルが登場せず、1996年の生産終了とともにその名は途絶えてしまいました。今では、その独特のデザインが逆に新しいといわれていて、中古車市場ではそれなりの台数が流通しているようです。
以上、室井大和さんの解説でした。それでは、次回をおたのしみ!