n年前の今日、どんな出来事があったか覚えていますか?本コーナーでは、ちょっと懐かしいガジェット関連のトピックを振り返ってお届けします。最新情報の箸休めにでもご笑覧ください。

2014年9月8日、ソニーの電子ペーパー腕時計「FES Watch」がクラウドファンディングサイト「Makuake」に登場しました。

  • FES Watch

    FES Watch

電子ペーパーを使った腕時計というと高機能なスマートウォッチを想像されるかもしれませんが、FES Watchは非常にシンプル。通知やライフログなどの機能は持たず、「書き換え時にしか電力を消費しない」という電子ペーパーの特性を着せ替え機能に活かしたプロダクトだったのです。

文字盤にあたる部分からバンドまでが1枚につながったフレキシブルな電子ペーパーで出来ており、ボタンを押すたびに24種類のデザインへと順番に姿を変えていくというものでした。

  • FES Watch

    デザインの例。全体が1枚の電子ペーパーで構成されており、ボタン1つで文字盤とバンドのデザインを着せ替えられた

  • FES Watch

冒頭で「ソニーの」と書きましたが、新規事業創出プログラム、つまりは社内ベンチャー発の攻めた製品です。初代モデルのクラウドファンディングが始まった当時はまだ正体は明かされておらず、そのまま1回目の目標金額を達成できてしまったほどには製品自体のインパクトや話題性は高かったといえます。

後に登場した「FES Watch U」や「FES Watch UL」では専用スマートフォンアプリが用意されましたが、あくまで追加デザインの自作やダウンロードを行うためのもので、テクノロジーをファッションに繋げたシンプルな時計というあり方はそのまま。普通の時計でもスマートウォッチでもない新しい提案として印象に残る製品でした。