楽天市場が2024年夏のトレンド予測を発表した。
- 酷暑お出かけ新定番
- 節約ホビー飯家電
- ガチ世界グルメ
という3つのキーワードを挙げ、進化した暑さ対策商品、食費を節約できて手軽に使える専用調理家電、そして、自宅で味わえる本格海外グルメに注目が集まると予測している。このトレンド予測に基づいた商品を紹介する暑さ対策フェアも始まっている。
暑さ対策の定番商品が進化、猛暑に備え
楽天市場の分析を見ていこう。
まず、酷暑お出かけ新定番は、これまでの定番商品にさらに付加価値が加わる傾向が強いという。たとえば携帯型の扇風機、いわゆるハンディファンは従来型の手持ちタイプに加えて首掛けや、ベビーカーに取り付けられる機構などの多様化が見られるという。また、子ども向けの暑さ対策商品も人気を集めている。ランドセルパッドやベビーカー保冷パッド、子供用日傘などがこの夏もさらに伸びることが期待されている。
今年は全国的に6月から8月の平均気温に猛暑の怖れがあり、観測史上最も暑かった昨年に匹敵するのではないかと予想されている。
そんな怖ろしい予想のもと、楽天市場における暑さ対策関連商品の流通額は2022年から23年にかけて1.4倍となり、なかでも日傘の流通額はこの4年間で4.3倍になったという。男性が日傘を持つことに抵抗がなくなりつつあり、常用が浸透していることもあり男性用日傘の流通額はこの4年で23.8倍になったというからすごい数字だ。また、日焼け対策商品などにも関心が高まっているとのことだ。
食は節約しつつお取り寄せで贅沢気分も
節約ホビー飯家電については、食費の節約につながり、料理を趣味のように楽しめるキッチン家電の需要が高まる見通しだ。物価高で節約する意識に変化が出てきていて、9割以上の人が節約を意識しながら生活しているという。
だが、節約しつつも食は楽しみたいという意識も高く、食品や外食で節約を意識しつつも、少し贅沢をしたいコトの対象として食品や外食が上位にきているのだから興味深い。特に「○×メーカー」的な商品やフードドライヤーなどが注目されているらしい。
そして、ガチ世界グルメ。これは日本にいながら海外気分を手軽に堪能するための手軽な手段でもある。まさに背に腹を代えている。例えば「ガチ中華」が流行っているらしい。これは、日本人の味の趣向にあわせたものではなく中華圏の人が実際に食べているような料理を指し、流行語大賞のノミネート新語としても登場している。
近年は、世界各国グルメなど、お取り寄せ食品の流通額が大きく伸張している。著しいのはシンガポール料理、ペルー料理で、それにトルコ、メキシコ、インド、韓国、ベトナム、中華が続く。
今年も猛暑は襲ってくる。知恵と工夫で乗り切ろう
ちなみに、2024年の夏に海外旅行に行く人はわずかに4.4%で、行けない、行かない、あるいは行きたくない人が9割以上に達する。
その理由の一位は「家計に余裕がないから」だとのことで、いろいろなものが値上がりしているなかで、さらに海外にでかければ、現地の強烈なインフレと、円安のダブルパンチに見舞われる。それでも本格的な現地の味を楽しみたいという欲を満たすトレンドがガチ世界グルメだ。
この5月には「電気・ガス料金の負担軽減措置」が終了し、6月以降は電気・ガス料金の補助がなくなってしまうなどで、家庭向け電気料金が著しく上昇する。
暮らしや遊びのコストに直結する電気料金だが、たぶん、7月の請求書を見てびっくりすることになるのだろう。特に、関西電力では前年前月に比べて46.4%の上昇となる試算だそうだから驚きの値だ。
なのに今年も猛暑は襲ってくる。ちょっと贅沢をして海外にというわけにもいかない。とにかく知恵と工夫で夏を乗り切ろう。