長野県は白馬のスキー場でジープブランドのクルマにイッキ乗りした安東弘樹さん。草むした夏のゲレンデでジープの悪路走破性を存分に堪能したようですが、次の愛車にしたいと感じたクルマはあったのでしょうか。以下、安東さんからの回答です。
※本文は安東さん、導入部と画像のキャプションはマイナビニュース編集部が担当しました
どんなジープがあったら欲しいか
現在の日本市場向けジープラインアップの中で、購入したいと思えるクルマはあったのか。これがマイナビニュース編集部からの問いなのですが、今回、「コンパス」以外の4車種に乗ってみての感想としては、残念ながら「日本市場向けのラインアップの中にはない」と答えざるを得ません。
その第1の理由はパワーユニットです。
今回乗ったジープのエンジンラインアップは、2リッター直列4気筒のガソリンエンジンと3.6リッターV型6気筒のガソリンエンジン。普段からディーゼルエンジンの低速トルクに慣れている私は、乗った瞬間に「こんなオフロード車なのに、この程度のトルクか……」とつぶやいてしまいました。
これは4気筒と6気筒の両方に言えることです。
副変速機のおかげで悪路走破性が劣ることはないのでしょうが、力感が薄いと感じたのは残念。しかも燃費計を見たら、4気筒モデルは3.9km/L、6気筒モデルは3.1km/Lという数値でした。
もちろん、ハードなオフロードコースばかりを走っていたので、燃費が悪くなるのは当然ですが、白馬までの高速道路走行を含めた総合燃費であることが走行距離などから分かりましたので、「それはないな」と思ってしまいました。クルマ搭載の燃費計は実際よりも「良く」表示される事が多いため、満タン法で計ってみたらどんなものなのかを知りたいと思いました。
燃費の話をすると、「このクルマを買う人は気にしない」といった意見が出るかもしれませんが、地球環境に関して言えば、オーナーの経済的な事情ではなく、1台1台のクルマが排出する二酸化炭素や有害物質のことを考えなければならないと私は思います。
それに、私個人としては、仕事などで必要にかられて1日1,000キロを走ることも珍しくないので、1回給油当たりの走行距離はとても重要です。本国にはディーゼルモデルも存在するようですので、是非、導入して頂きたいと思いました。
それから、小さなことかもしれませんが、右ハンドル化の弊害か、悪路走行で左足を踏ん張ろうにもフットレストがないため、足のやり場に困ることが何回かありました。これは意外にも舗装路のコーナーを曲がる時にも感じましたので、好みによって左ハンドルも選べたら嬉しいです。
結論としては「フットレストが付いた左ハンドルのディーゼルモデルがあったら欲しい!」という感じでしょうか。
しかし、第2次世界大戦から続く伝統あるブランドでもありますし、我々を魅了し続けるクルマとして、ジープには未来永劫、存続していって欲しいと心から願っています。
最後に、貴重な体験を与えて下さったFCAジャパンの皆様に御礼を申し上げます!