アウディジャパンは7月24日、電気自動車(BEV)の新型「A6 e-tron」と同時に、内燃機関(ICE)搭載のミッドサイズSUVモデルである新型「Q5」を発表した。BEVの普及スピードが鈍る日本で、カスタマーのニーズに対応して新型エンジンモデルを導入し、バランスよくラインアップを拡充するという同社の方針を示したものだ。Q5といえばアウディの売れ筋だが、新型はどんな仕上がり?
ボディサイズはどう変わった?
Q5は2009年発売の初代が世界で160万台、2017年発売の第2世代が同110万台も売れた人気のプレミアムミッドサイズSUV。今回の新型(第3世代)は新世代の内燃機関用に開発した「PPC」(プレミアムプラットフォーム・コンバッション)をSUVとして初採用したモデルだ。全グレードで「MHEV plusマイルドハイブリッドテクノロジー」採用のユニークな縦置きエンジンを搭載した、オールラウンダーとしての魅力が詰まったモデルに仕上がっているという。
ボディサイズは全長4,715mm、全幅1,900mm、全高1,655mm(スポーツバックは-5mm)、ホイールベースは2,820mm。担当者によると、「先代に比べてボディサイズはわずかに長くなっただけで、ボディ幅など基本サイズは変わらず、40代のファミリーをはじめ、比較的若いユーザーやアウディ初購入の方にきちんと支持される、取り回しの良いサイズを維持しています」とのこと。同社のビジネスにおいて、Q5は非常に重要なモデルになっているようだ。
エクステリアは従来型よりも立体的で彫りの深い抑揚のあるボディラインが特徴。フロントのシングルフレームには、目の粗い大きな6角形を組み合わせた大胆な形状のグリルを採用し、エンジン搭載モデルであることをアピールしている。
Q5には「アドバンスト」と「Sライン」の2つのバージョンがある。Sラインとスポーツグレードの「SQ5」では、フロントエアインテークがより大きくなり、リアディフューザーはスポーティーさを強調したデザインとなる。
インテリアは11.9インチバーチャルコックピット、14.5インチのMMIタッチディスプレイ、助手席用10.9インチフロントパッセンジャーディスプレイを組み合わせたMMIパノラマディスプレイを搭載した「デジタルステージ」が特徴。リアシートは前後移動やリクライニングが可能で、分割可倒機構も備えている。ラゲッジはSUVが520L~1,473L、スポーツバックが515L~1,415Lと十分な容量を誇っている。
3つのパワートレインを搭載、特徴は?
搭載するパワートレインは3種類だ。
Q5/Q5スポーツバックの「TFSIクワトロ150kW」:2.0L直列4気筒直噴ガソリンターボ&48V MHEV plus。最高出力150kW(204PS)/最大トルク340Nm。
Q5/Q5スポーツバックの「TDIクワトロ150kW」:2.0L直列4気筒直噴ディーゼルターボエンジン&48V MHEV plus。150kW(204PS)/400Nm
SQ5/SQ5スポーツバック:3.0LのV型6気筒ガソリンターボエンジン&48V MHEV plus、270kW(367PS)/550Nm
ディーゼルエンジンはEA288evo世代で、最適化したシリンダープレッシャーや排気ガス制御システム「TwinDosing」(ツインドージング)、2本のバランスシャフトなど高度な燃焼技術を継承している。高性能版のSQ5は7速Sトロニックトランスミッションを介してAWDクラッチ付きクワトロシステムにパワーを伝達し、四輪を駆動する。
0-100km/h加速はQ5のTFSIが7.2秒、TDIが7.4秒、SQ5は4.5秒を公称。MHEVシステムを構成するPTG(パワートレインジェネレーター)は230Nmの追加駆動トルクと18kW(24PS)の出力が生成できるので、特定の条件下では完全な電動走行が可能だ。これにより燃料消費とCO2排出量の削減が期待できるという。
また、ブレーキペダルとブレーキの油圧システムが完全に切り離された「iBRS」(統合型ブレーキ制御システム)を搭載したことで、減速初期では摩擦ブレーキを使わない回生ブレーキのみが作動。さらにプログレッシブステアリングと連動したブレーキトルクベクタリングも可能になっている。
BEVとICEのそろい踏みは今回で最後?
価格はQ5のTFSIモデルが760万円、TDIモデルが788万円、SQ5が1,023万円。スポーツバックはいずれも35万円高の設定だ。Q5シリーズ導入記念のグローバル300台限定モデルである「エディションワン」(Q5/Q5スポーツバックに設定)は919万円/954万円となっている。
A6 e-tronとQ5の発表会「ニューモデル スペシャルデビューショー」にはアウディのブランドディレクターを務めるマティアス・シェーパース氏が登壇。「日本では今年1月にA3、3月にA5を導入し、まもなくe-tron GTがデビュー予定です。来年はQ6 スポーツバックe-tronと、さらにICEのA6とQ3も入ってくるのでクルマ好きとしては楽しみがたくさん待っています。ただ、もしかすると、BEVとICEモデルを一緒に発表できるのは、これが最初で最後かもしれません」とした。





















