カシオ計算機が2月9日より、AIペットロボット「Moflin(モフリン)」を、東京慈恵会医科大学附属病院小児科学講座の協力のもと、同院の小児病棟へ提供しているという。小児病棟、特に無菌病床でのMoflinの活用は、今回が初めての試みとなる。

  • AIペットロボット「Moflin」

    AIペットロボット「Moflin」

人や物との接触が制限されるこどもたちのパートナーに

無菌病床では、感染対策のために人や物との接触が制限され、入院中のこどもたちは治療面だけでなく精神的にも大きな負担を抱えがち。しかし一方で、医療従事者が十分な時間を確保してこどもたちに寄り添うことには現実的な限界がある。こうした背景のもとで本取り組みが始まったという。

今回提供されたMoflinは、こどもたちが触れ合い、声をかけ、自然に関係を築く相手として、医療スタッフを補完する役割が期待されている。今後はこどもたちや保護者への聞き取りなどを通じて、Moflinのある環境が気持ちにどのような変化をもたらすかを丁寧に見つめ、慈恵医大の小児科学講座と連携しながら医療現場に根づく活用の形を模索していくという。

  • 東京慈恵会医科大学附属病院

    東京慈恵会医科大学附属病院

慈恵医大小児科学講座の大石公彦教授は「ただ、こどもたちのそばにいて、入院生活の中に少しだけ安心できる時間や、気持ちが緩む瞬間が生まれれば、それで十分だと思っています」とコメントしている。

  • 小児病棟の無菌病室

    小児病棟の無菌病室

カシオ計算機サウンド・新規事業部副事業部長の古川亮一氏は「この度の東京慈恵会医科大学附属病院様のご採用を皮切りに、Moflinとのコミュニケーションを通じたメンタルケア効果の可能性を追求することで、社会課題への一層の貢献を目指してまいります」と述べている。

Moflinは、飼い主の愛情表現を学習して好みのしぐさを行うようになるAIペットロボット。育て方によって形成される個性は400万通り以上とされ、同社は今後もメンタルウェルネス領域での活用と効果検証を進めていくという。

  • Moflinを優しく抱きかかえる様子

    Moflinを優しく抱きかかえる様子