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「米軍、ベネズエラ侵攻」でS&P500はどうなる?──現地を知る投資家が断言する“有事の鉄則”

JAN. 16, 2026 17:30
Text : 西脇章太
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ベネズエラ侵攻は“必然”...? 現地で見た火種

なぜ、窪田氏は「影響は限定的」とみているのか。単にマクロ経済のデータを見ているからではない。彼には、この問題の背景にある火種の近くに身を置いていたという稀有な体験がある。

「実は2018年の年末から2019年の年始にかけて、私はベネズエラの隣国、ガイアナのエセキボ川で釣りをしていたんです。ベネズエラが『俺たちの土地だ』と主張し、侵攻しようとしていた、まさにその地域です」

ガイアナはかつてのイギリス植民地。窪田氏が滞在していた当時は、日本人の年間渡航者がわずか数十人というマイナーな国だった。

「当時はピラニアやアロワナを釣る『釣り人の聖地』として知られている程度でした。でも、その沖合で巨大な油田が見つかって状況が一変した。『第2のドバイ』になるとも言われ、原油開発を背景に名目GDPは短期間で数倍規模に拡大、一時的に一人当たりGDPが日本を上回った年もあります。ベネズエラが執拗にこの地域を狙っていたのは、まさにその資源が目当てなんですよ」

ベネズエラが隣国の資源を狙って軍事的圧力を強め、それに対して米国が鉄槌を下した──。現地を知る人間からすれば、この構図はある種「自業自得」であり、必然の帰結だったといえる。

「当時から現地の空気感として、隣国との緊張感や政治的な混乱はずっとありました。マドゥロ大統領の強引な手法も今に始まったことではない。だから今回の『米軍介入・拘束』のニュースを聞いても驚きはありませんでした。投資視点で見れば、これは突発的な事故ではなく、ある程度予測されていた事態の清算なのです」

  • 写真は、エセキボ川で釣りを楽しむ窪田氏

    写真は、エセキボ川で釣りを楽しむ窪田氏

相場が荒れるほど、やることは減る

現地のリアリティを知る窪田氏の言葉には説得力がある。しかし、SNS全盛の今、「原油関連が来る」「防衛関連が買いだ」といった短期的な煽りは絶えない。こうした局面で、私たちはどう振る舞うべきか。

「一番やってはいけないのは、ニュースに反応して投資方針をコロコロ変えてしまうことです。『原油が下がるかも』と慌てて関連株を売買したり、不確かな軍事情報を元に銘柄を選んだりする必要はありません。先ほどお話しした通り、実体経済への影響が出るとしてもだいぶ先の話です」

窪田氏は、外部の意見に惑わされるのではなく、まず自分自身の現状を見つめ直すよう促す。

「重要なのは、目の前の自分の資産がどう動いているかをたしかめること。お持ちのS&P500は暴落しましたか。半導体株は高値を更新していませんか。もし自分のポートフォリオがニュースと無関係に堅調なら、それが『正解』なんです。慌てて動く必要はどこにもありません」

そして、新NISAなどで積立投資を始めたばかりの人に向けて、こう強調して締めくくった。

「特に積立投資を行っている方は、今の戦略を崩さないでください。長期投資において最も重要なのは、相場がよい時も悪い時も、そして遠くで紛争が起きている時でも、感情を出さず淡々と買い続けることです。今回のニュースをきっかけに積立を止めたり、狼狽売りをしてしまうことこそが、将来の資産形成における最大のリスクですから」

「気にせず、今やっていることを続ける」──シンプルだが、この姿勢こそが不透明な時代において資産を守る、最も確実な方法と言えるだろう。


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※ 本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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