Q:Macの最新OSがリリースされたら、すぐにアップデートした方がいいですか?
A:メジャーアップデートでは、OSのトラブルやアプリの互換性に注意が必要です。情報を確認してからでもいいのではないでしょうか
2024年9月17日にMacの新しいOS「macOS Sequoia」がリリースされました。
メジャーアップデートされた新しいOSには魅力的な機能があり、すぐにでも使ってみたくなるものです。しかし、急いで新しいOSを使う必要があるという状況でない限りは、少し待ってもいいかもしれません。
すぐにアップデートせず、まずはMacのバックアップを作成
本連載の前回記事で紹介した通り、OSのアップデート時は、わずかとはいえ通常の使用時よりもトラブルが起きる恐れが高いと考える方が無難です。そのため、バックアップを作成してから、OSをアップデートするようにしましょう。
最新OSでトラブルが発生することもある
特にメジャーアップデートの場合は、OSのアップデートに伴って問題が発生することがまれにあります。たとえばMacの特定のモデルなど、何らかの条件で動作に支障が出たりします。セキュリティ上の問題が発生することもあります。
その問題が偶発的なものではなく、OSに問題があることをAppleが認識した場合には、それを解決するための小規模なアップデートが早急にリリースされます。
そのような問題は、もちろん、毎回起きることではありませんし、全員に起きるとも限りませんが、そのようなリスクがあることは意識しておく必要があります。
自分のMacをアップデートしてトラブルに遭遇してしまったら、場合によっては復旧が大変かもしれません。何かあればマイナビニュースをはじめとするニュースサイトなどですぐに報じられるはずですので、新しいOSでトラブルは発生していないか、自分のMacには該当しないか、Appleからその問題を解決するためのアップデートがすでにリリースされているか、などの情報を確認してから、自分のMacをアップデートするのでもいいのではないでしょうか。少なくとも1週間程度は様子を見るといいのではないかと思います。
アプリの互換性は大丈夫?
自分がよく使うアプリが最新OSに対応しているかという点にも注意が必要です。OSをアップデートしたら愛用のアプリが動かなくなった、ということでは困ってしまいます。
アプリ開発者は、最新OSが正式にリリースされる前に、最新OSの開発者向けバージョンを使うことができます。開発者向けバージョンで、自分が作っているアプリの動作に問題がないかを確認したり、最新OSの新機能を自分が作っているアプリに取り入れたりするわけです。
そのため、ユーザー数の多いアプリなどの場合には特に、最新OSとほぼ同時に、そのOSに対応した新バージョンがリリースされます。あるいは「現行のアプリはそのまま最新OSで動作します」とか「最新OSで使うとこのような不具合が発生します」などの情報が公開されることもあります。
Mac App Storeやアプリメーカーのウェブサイトなどで状況を把握できるはずですので、自分が使うアプリの対応状況を確認してから、OSをアップデートしましょう。
【今回の余談】
アプリが最新OSに対応しているかということとは逆に、古いOSをどこまでさかのぼってサポートしているかという問題もあります。「このアプリを使うにはmacOS 12.0以降が必要です」というような条件です。この条件が変更されるのはOSのメジャーアップデートのタイミングであることが多いので、Macを古いOSのまま使っているとアプリの最新版を使えなくなることがあります。
それでは次回も、よろしくお願いします。