YouTubeが有料サブスクリプション「YouTube Premium」に、「Jump Ahead」(ジャンプする)機能やYouTubeショートのピクチャインピクチャ(PiP)機能など新特典を追加し始めた。また、新たなプランの導入を計画していることを明かした。

Jump Aheadは、AIによる分析と視聴データを組み合わせた新たなスキップ機能である。YouTubeアプリで再生画面の右側の方をダブルタップすると、再生が10秒先にスキップする。その際に、対応する動画では「ジャンプする」ボタンが表示され、タップするとよくスキップされている部分を飛ばして移動する。この機能は米国でAndroidアプリに展開され始めており、iOSアプリへの追加も予定している。

モバイルデバイスでピクチャインピクチャ設定([設定]→[全般])をオンにしていると、YouTubeを視聴中にアプリを終了しても、動画再生が小さなピクチャインピクチャ画面になり、ホーム画面や他のアプリの上で視聴を継続できる。Androidデバイスではこの機能をYouTubeショートでも利用できるようになった。

それらの他、Premiumユーザーが利用できるオプトイン方式の早期アクセス機能で、以下の3つのベータ機能を体験できるようになった。

  • ショート動画のスマート一時保存: おすすめのショート動画を自動的にデバイスにダウンロード。保存されたショート動画はオフラインでも視聴できる。
  • 動画再生ページの新デザイン(デスクトップWeb版): 関連コンテンツを見つけやすく、コメントを通じた交流の仕組みを改善し、視聴体験を向上させた。
  • AIに質問して回答を得る(米国在住者を対象にAndroidデバイスで提供): 動画再生中に、会話型AIに視聴中の動画に関する質問をしたり、おすすめのコンテンツや学習に役立つ情報の提案を依頼できる。

新しいプランについて、詳細は明らかにしていないが、既存のオファーをより多くの地域に拡大するとともに、サービスが提供されている地域では「プランの選択肢を増やすことに努める」としている。Premium加入率を高めるための多様化を検討しているようだ。また、メンバーが友人とPremiumの特典を共有する方法にも取り組んでいるという。現在、YouTube Premiumは、個人(月額1,280円)、ファミリー(月額2,280円、最大5人)、学割(月額780円)の3つのプランで提供されている。