自作PCに必要な製品をほぼ何でも取りそろえるASUSのラインナップにおいて、何気に強力かつ高性能なのがCPU用水冷クーラー。水冷クーラーの大手メーカーであるAsetekによるOEMを公言しているものも多く、現行製品は同社第8世代ポンプを搭載した高性能な製品が多数取り揃えられています。
そんなOEM元のAsetekが、COMPUTEX 2024にあわせて新しいコールドプレートを発表。AIによる最適化と金属素材に対応した3Dプリント技術により、劇的な冷却性能向上を成し遂げたとか。しかもそのプロトタイプをASUSブースで発見しました。
熱源であるCPUのヒートスプレッダーに密着し、その熱にクーラントを押し当ててラジエーターへと循環させることで冷却を行う水冷クーラー。AsetekではこのCPU側の水冷ヘッドにポンプを統合しており、コールドプレートの熱をクーラントに移す機構を採用しています。このコールドプレートにはクーラントと接触する表面積を最大化するため細かいフィンが備えられており、今回の技術革新はこのコールドプレートに起こりました。
なんでもクーラントの振る舞いをAIで解析してみたところ、従来製品とは全く異なるコールドプレートが設計されたそう。しかしこのコールドプレートは従来製品と同様の手法で製造することはできないため、Fabric8Labsの電気化学積層造形(ECAM、Electrochemical Additive Manufacturing)を活用して試作品を作成。現行最新の第8世代採用コールドプレートと比較して、段違いの冷却性能を実現できたとしています。
なんの因果かAsetekはASUSのブースを間借りしており、今回展示を実施。このコールドプレートを採用した製品がいつかASUSから出てくる……のが楽しみです。