ECSのブースで見つけたのは、人工衛星を制御するためのオンボードコンピュータ(OBC)。これは、台湾の国立成功大学(NCKU:National Cheng Kung University)が開発している3Uサイズ(1Uは10cm角)のキューブサット「Lilium」で使われているもの。すでに初号機は2023年12月に打ち上げられ、2号機と3号機も開発中だという。

  • 左は「Lilium」初号機の試験モデル。その右がECS製のOBCと電源基板だ

    左は「Lilium」初号機の試験モデル。その右がECS製のOBCと電源基板だ

  • OBCはケースに格納されている。コネクタでスタックできる仕組みだ

    OBCはケースに格納されている。コネクタでスタックできる仕組みだ

このOBCには「OBCCM7R」という名称が与えられており、Cortex-M7コアのCPUが搭載されているという。宇宙は特に信頼性が求められる分野であり、開発のパートナーとして選ばれたというのは、その技術力が高く評価されたということだろう。COMPUTEXでずっとECSを取材してきた筆者としては、非常に感慨深いものがある。

  • 我々の知っているECSといえば、以前はブースでこんなことをやっていた会社です

展示コーナーにはなぜかVRゴーグル「Quest 3」が置かれており、聞いてみたらLiliumの内部機器を見ることができるコンテンツが入っているとのこと。早速試してみると、ハンドトラッキングで各コンポーネントを引き出して、説明が表示されるようになっており、とても面白かった(説明は中国語なので理解できなかったが)。

  • ARコンテンツを楽しむ筆者。本当はコンテンツのスクショが欲しいところだが、これで我慢してください

そのほか、日本で発売される予定のコンシューマ製品では、超小型PC「LIVA Z7 PLUS」が展示されていた。第14世代Coreを搭載するもので、こちらは7月の発売予定とのこと。

  • 超小型PC「LIVA Z7 PLUS」

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