東海旅客鉄道(JR東海)とカプコンは、大型観光プロジェクト「CAPCOM TRIP TOKAI」の現地企画第3弾として、2024年4月24日から7月31日まで『モンスターハンター(モンハン)』とコラボしたイベント「豊橋へ 一狩りいこうぜ!」を実施する。
現地企画第1弾では、JRセントラルタワーズ「タワーズプラザ レストラン街 12・13F」およびJRゲートタワー「ゲートタワープラザ レストラン街 12・13F」にて、「THE CAPCOMミュージアム in 名古屋」を2024年2月1日から2月29日まで開催した。東海エリアとコラボしたオリジナルの描き起こしイラストを、『ストリートファイター6(スト6)』で主人公・ルークの声を担当する声優・前野智昭さんによる音声ガイドで楽しめる企画だ。
第2弾として、3月2日から5月6日まで、愛知県蒲郡市にある複合リゾート施設「ラグーナテンボス」にて、『スト6』をテーマにした新体験アトラクション「STREET FIGHTER 6 俺より強いやつに会いに行く! in ラグーナテンボス」を開催。『スト6』のゲーム内にあるゲームセンター「バトルハブ」をイメージした「リアルバトルハブ inラグナシア」などの体験型コンテンツを展開している。
そして、第3弾では、豊橋市とカプコンのハンティングアクションゲーム『モンハン』がコラボして、豊橋駅構内・観光案内所・商店街・路面電車など、街をジャック。豊橋市内を巡るデジタルスタンプラリー「トヨハシクエスト」などを展開する。今回、実際に豊橋へ行き、コンテンツの一部を体験したので、その様子をお伝えする。
クエストは新幹線の移動から始まる
と、その前に。旅といえば、「バス」「電車」「飛行機」「船」「車」といった乗り物による移動がつきもの。距離が長くなればなるほど、移動時間が占める割合は高くなる。そのため、移動中にできることは少なくない。旅程を考えるのもよし、本を読むもよし、景色を眺めるもよし。休憩に全振りしてもいいし、食事の時間に充ててもいいだろう。
でも、せっかくなら旅に関係のあることをして過ごしたい。そんな人のために、「CAPCOM TRIP TOKAI」では、「通年企画」として「カプ旅クイズ100」を用意している。
これは、東海道新幹線(東京駅~新大阪駅間)に乗車中、位置情報による測定で一定速度を検知すると遊べるようになるコンテンツで、カプコンの歴代ゲームやキャラクターに関するクイズに挑戦できるというものだ。豊橋まで一狩りいくのであれば、これ以上ない移動時間の使い方と言えよう。
内容は、プレイしたことのあるゲームであれば答えられるものばかり。だが、レトロなタイトルに関する問題も出てくるので、長年のカプコンファンでなければ全問正解は難しいかもしれない。クイズは10問で1セット。正解数に応じてポイントを獲得でき、ポイントに応じた景品に応募できるようになっている。
今回、筆者は東京から新幹線に乗車。新幹線「ひかり」で約1時間半かけて豊橋へ向かったのだが、豊橋「壺屋」さんの「三色稲荷」を食べながら「カプ旅クイズ100」をやっていたら、あっという間に目的地へと到着した。しかも、クイズでテンションは上々。コラボイベントへの準備は万端だ。
なお、「カプ旅クイズ100」は2024年7月31日までの期間限定で楽しめるコンテンツ。発表当初は6月30日までの予定だったが、いつのまにか延長されていた。「CAPCOM TRIP TOKAI」現地企画に参加予定がなくても、新幹線の特定区間内であれば誰でも遊べるので、機会があればチャレンジしてみてはいかがだろうか。
豊橋のあちこちにモンハン! 街をめぐりクエストに挑戦
コラボイベントでは、豊橋駅周辺のいたるところで『モンハン』の世界を感じられるようになっている。
豊橋駅の改札を出たら、『モンハン』でおなじみ「アイルー」がお出迎え。「とよはしニャンバサダー」に就任したアイルーは、豊橋が発祥の地と言われる「手筒花火」を手にしている。そういえば、『モンスターハンターワールド:アイスボーン』では、アイルーの「ガジャブーの壺爆弾」が手筒花火のような武器だった記憶があって、懐かしい気持ちになった。
豊橋市内を走る路面電車「豊橋鉄道市内線」では、ラッピング車両を運行。隅から隅までモンハン一色の車両外観は遠くからでもひと目でわかるほどド派手だ。車内にはコラボイベントの広告がズラリと並ぶほか、「降車ボタン」にアイルーの足跡デザインが施されている。
また、コラボデザインの「市内線1日フリー乗車券」や「いこまい豊橋 電車・バス1日フリー乗車券」も販売。モンハン20周年デザインの「いこまい豊橋電車・バス1日フリー乗車券」を購入すると、先着でオリジナル缶バッジがもらえるという。
ちなみに、GPSの情報を使って豊橋市内を走る路面電車とコミュニティバスが今どこを走っているかWEBで確認できるシステム「のってみりん」では、ラッピング車両の走行情報もわかるようになっている。マップ上に、リオレウス(上り)とジンオウガ(下り)のアイコンでかわいく表示されるので、イベントに参加する際にぜひ使ってみてほしい。
「豊橋へ 一狩りいこうぜ!」のメインコンテンツはデジタルスタンプラリー「トヨハシクエスト」だ。市内10カ所にクエストが用意されており、豊橋を散策しながらクイズやモンスター討伐に挑戦できる。
しかも、5カ所以上のクエストをクリアすると、クエスト報酬として「カプ旅ステッカー」を受け取れる。クエストを5カ所クリアした場合はステッカー5枚、6カ所以降は、1クエストをクリアするごとに1枚ずつ追加され、全クエストをクリアするとなんと10枚。ステッカーには「豊橋市公会堂に現れたリオレウスとリオレイア」「市役所の新人受付ヒノエ」など、豊橋とのコラボイラストが描かれる。
駅から少し離れた「豊橋公園」の「吉田城」にもクエストが用意されているので、ラッピング電車で「豊橋公園前」まで行き、近くのクエストに挑戦しつつ、ジンオウガの大型バルーンが展示されている「こども未来館ここにこ」に寄って、ときわ通り商店街から駅方面に戻るのがいいだろう。
コラボ商品盛りだくさん! 「カムラの里 うさ団子」はゲームのデザインそのまま
コラボイベントがスタートする前日には、オープニングセレモニーが開催された。豊橋市の浅井由崇市長のあいさつや、「トヨハシクエスト」にアイルーが挑戦する映像紹介などを実施。また、ゲストにモンハン好きで知られるタレントの後藤真希さんが登場し、今回のコラボについてコメントした。
また、コラボイベントでは、地元名産品とのコラボ商品やコラボフードも豊富にラインアップする。セレモニー会場では展示コーナーが設けられており、各コラボ商品のブースが並んでいた。イベント期間中は、豊橋観光案内所横の「ギフトキヨスク豊橋情報プラザ」や、在来線改札口内「ベルマートキヨスク豊橋」などで販売される。
特に驚いたのが、「カムラの里 うさ団子」だ。ゲーム『モンスターハンターライズ』で登場するうさ団子のビジュアルそのまま。今にも団子屋「ヨモギ」の歌声が聞こえてきそうである。
ピンクの「あんこオトもち」は備え付けのあんソースにかけて食べる和菓子だが、真ん中の緑はなんと「チョコミント」味。なかに「チョコガナッシュあん」が入っていて、ピンクと同じ感じの和菓子かと思って食べたら、脳が混乱してしまった。
でも、チョコは甘すぎず、控えめながらさわやかさを感じるミントだんごとの相性も良好。意外とチョコミントの和菓子はアリかもしれない。さらに、一番下の黄色は「雷山椒だんご」。白あんのやさしい甘さのあとに、ピリッと効いた山椒が追いかけてくる。そんな、見た目はゲームそのままで、珍しいテイストを楽しめる「カムラの里 うさ団子」が個人的にイチオシだ。
そのほか、「ホテルアソシア豊橋」では、「モンハン オリジナルコラボルーム」を提供。1泊朝食付のツインルームで、「オリジナルコラボタオル」や「オリジナルポストカード3枚セット」、「豊橋鉄道 路面電車オリジナルデザイン 市内線1日フリー乗車券」、「道の駅とよはしイベントコラボ豆菓子」などが付いてくる。
街のいたるところで『モンハン』を感じられるこのイベント。ハンターにとっては夢のような空間ではないだろうか。豊橋は、東京から新幹線「ひかり」に乗れば約1時間半と、割と気軽に行ける距離でもあるので、ゴールデンウィーク後半の予定がまだ決まっていなければ、豊橋へ一狩りいこうぜ!