クリエイター向けブランド「ProArt」を推すASUS JAPAN

CP+2024では、ASUS JAPANがクリエイター向けのPCブランド「ProArt」を引っ提げて初出展。はて、ProArtブランドって以前からありましたっけ? 実は、ProArtは2018年から存在するブランドで、ディスプレイ製品から始まり、マザーボードも展開。去年からGPU、今年になってCPUクーラー、ケースと主要パーツすべてProArtで作れるようになったそうです。

  • ASUS JAPANはCP+初出展。クリエイター向けブランド「ProArt」の紹介が目的です

ProArtのパソコンパーツをひとことで説明すれば「質実剛健」。黒基調のモノトーン製品で地味ながら高性能をアピール。マザーボードに、クリエイターが必要となる外部高速インターフェースであるThunderBoltを2ポート用意するなど、他の製品群にない特色を盛り込んでいます。

従来、高性能パソコンを自作する場合、ゲーミングパーツの流用を強いられていたわけですが、GPUも光りませんし、GPUの展開がRTX4000シリーズしかないというのもかなりのこだわりを感じます。

ソフトウェアバンドルに関しても、マザーボードとGPUともにAdobe Creative Cloud3か月分と、クリエイター向けになっています。

  • ProArtブランドは液晶ディスプレイからスタートしており、紹介品目も多数。こちらは、MiniPCのNUCとともに、24インチWUXGAモニタのASUS ProArt PA248CRVを展示

今回は4つの環境を展示していました。最もミニマルな環境は、Intelから引き継いだ小型PCのNUCを使用したもの(と思ったらCore Ultra使用と最新スペック!)。続いて、ノートパソコンに外部ディスプレイを組み合わせたもの。最上位は、ASUSパーツで構成した自作PCで、ケースのProArt PA602がまた渋いカッコよさを見せていました。

自作は無理だけど使ってみたい…という人向けには、ツクモがクリエイターPC「White Edition」として、RyzenモデルにASUS ProArt X670E-CREATOR WIFIを採用しています。「この展示機はツクモからお借りした販売製品です」とのことでした。

  • Intelから事業継続したNUCということで素通りしそうになりましたが、実はCore Ultra搭載の最新製品でした

  • ノートパソコンとともに紹介されていたディスプレイは「ASUS ProArt PA27UCX-K」。ピーク輝度1000nittで、576ゾーンのローカルディミングを行うミニLEDバックライトを採用。ノートパソコンはProArtのノートパソコンもあるのですが、間に合わなかったのかASUS Vivobook Pro 16 K6602VVでした

  • ProArt Display OLED PA32DCは、名前から分かるように4Kの有機ELパネルで、自動キャリブレーション機能も入っています。パソコンはTSUKUMO eXのBTOパソコンで、クリエイターPC White Edition WX9A-M231/XBのカスタマイズモデル

  • ハイエンド構成として展示されていたのが、ASUS ProArt Display PA279CVのデュアルディスプレイ構成

  • パソコンはProArtのパーツで構成されており、マザーボードがProArt Z790-CREATOR WIFI、GPU ProArt GeForce RTX 4080 16GB OC Edition GDDR6X、ケース ProArt PA602、CPUクーラー ProArt LC420とここまでがASUS ProArt製品。電源は、ASUS TUF-Gaming-1200G。CPUはIntel Core i9-14900K、メモリーはCrucial DDR5 Pro DDR5-5600 48GBx4の192GB、SSDはCrucial T500 1TBと高スペックです

EIZOは5つの製品を展示。新しい製品に変える後押しも

高品質ディスプレイでおなじみのEIZOは、おもに3種類の展示をしていました。通路に近いところでは、古いディスプレイならではのアルアル劣化ポイントを示しており、「こんなディスプレイだったら買い替えましょう」と無言のアピール。

  • EIZOブースは、今回3つのゾーン構成でアピール

  • メイン通路に近いところでは「古い液晶は替えましょう」と、倉庫から古い製品を持ち出してきました(右が旧製品で、左が新商品)。右上で15年ぐらい、右下が25年ぐらいで、ColorEdgeブランドがなかったころのものです

古くて劣化したEIZOディスプレイと最新製品を並べて展示しており、説明員に「よくこんなディスプレイありましたね」と思わず聞いてしまうほど(若い説明員は「私が入社する前の製品です」)。

  • かつてはホワイトボディだったのが、経年劣化で筐体も黄ばみまくっています(白いのはステッカーを剥がした跡)

一番のメインは、映像クリエイター向けのディスプレイ製品展示。CP+向けということで、写真用の入門機ColorEdge CS2400RからColorEdge CS2400S、ColorEdge CS2400S、最上位のColorEdge CS2700Sまで幅広く扱っているだけでなく、映画作成現場でも使われたというColorEdge CG2700Xも展示していました。

  • 主力のColorEdge製品の紹介。予算に合わせて5モデルを展示しており、一番右がsRGB100%のみサポートした6万を切るお値ごろ価格のColorEdge CS2400Rと、Adobe RGB 95%をサポートして9万切りのColorEdge CS2400S

  • EIZO的にお勧めなのが、経年変化での色調整機構も内蔵したColorEdge CS2700Sや、色調整機構は外付けになるものの4Kに対応したColorEdge CS2740とのこと。ちなみに、一番左のColorEdge CG2700Xは4K HDRにも対応しており、ハリウッドスタジオでも使われている製品

エプソンやキヤノンとコラボしたゾーンでは、プリントサービスを実施。ここでは、プリントした作品をチェックする際にライトにもこだわりましょう、とRa値の高い光源を使ったエリアもあり、このあたりはさすがEIZOという感じです。プリントサービスは以前も行っていた覚えがあるので、もしも来年以降CP+に来場する場合は、事前にEIZOブースがあるかチェックして、あれば「プリントしたかった自慢の作品」を持っていくとよいでしょう。

  • メイン通路から離れた奥側は、持ってきた作品をプリントアウトするサービスを行っています

  • プリントアウトした作品は正しい光の下で評価するのが鉄則と、5000K Ra97と高演色LEDを採用したスタンドの紹介。「約2万円しますが、お得なセットモデルもございます」とのことでした